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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2017
なるか史上最多の3勝目。宮本勝昌は首位とは3打差に
この日ボギーなしの4アンダーで来た時点では、「120点のゴルフだった」。改めて、宍戸の怖さを痛感したのは、最終ホールだった。
左ラフから右のラフを渡り歩いて、ついに4打目はバンカー目玉。しかも、グリーンに近いほうのへりにくっつき、「足場が獲れない状況で、怖かった」。
不安定な姿勢で、アドレス位置をかためたくても、「あんまり足場をぐりぐりしていると、ボールが動いたりしたらまずい」。
気にしながら足場を探っているうちに、いつしかズボンの裾まで、砂に埋もれていた。
そんな難条件から完璧に脱出をしてみせても、4オン2パットのダブルボギーはまぬかれずに通算4アンダーまで沈んだ。
あがった時には、史上初の大会3勝と、宍戸でも最多の2勝が少し遠のいた気がしていた。
その時点で、首位を走っていたキューは、通算10アンダーまで伸ばしており、いま相撲で大人気の新大関とひっかけて、「ゴルフ界もフィリピンブームでいいんじゃないですか」と、すっかり優勝を譲る気でいたが、そのキューが17番でトリプルボギーを打ってその差はわずか3つに縮まった。
思わずニヤリとしてしまってから「いやいや、そんな、人のね…。“表情ひとつ変えなかった”って、書いておいて下さい」。
偽らざる本音を、いつもの冗談でくるんだ。
ここ宍戸では、本当に何が起きるか分からない。自分も、そして人のプレーでも、改めてそれを教訓にして「明日は百何十点出るか分からないですけど、奇跡を目指して頑張ります」。
満点以上の点数で、今年もまた宍戸の森を切り抜けられれば。