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LANDIC CHALLENGE 2017 THE 5th ASSOCIA MANSION GOLF TOURNAMENT 2017
念願のプロ初優勝はプレーオフを制した梅山知宏
アマチュア時代には、共に進学した東北福祉大学では切磋琢磨した良きライバルでもある。
そしてついに梅山がプロ初優勝を挙げた!
初日68ストローク(4アンダー)で3打差を追いかけて最終日を迎えた梅山。
最終18番ホールでは、あと少しでチップインイーグルとなる見事なアプローチを見せ、大混戦の中1歩抜け出す10アンダーでホールアウトし、後続を待った。
最終組がホールアウトするまで、あと1時間あまり。
プレーオフに備え練習をしていた梅山に緊張が走った。宮瀬博文が9アンダーとして迎えた最終18番ホール。イーグルパットかと思われたパットを沈めた瞬間、逆転負けを覚悟した。
宮瀬と10アンダートップに並んだまま、後続が次々にホールアウトしていく。
最終組を残して10アンダーを越える選手が現れない。プロ転向後初めて迎えた優勝のチャンスに緊張が止まらない。そんな精神状態を知ってか知らずか、同じフィールドで戦う東北福祉大学ゴルフ部の先輩や後輩、そして気の合う仲間たちが次々と声を掛け、勇気をくれた。中でも、共にトーナメントを転戦している戦友・副田裕斗(そえだ ゆうと)が掛けた言葉が心に響いた。
「安心してください、(プレーオフは)負けますよ」
軽いジョークでは?と疑いたくなるような言葉でも、副田の本心は分っている。
勝ちたい気持ちを増幅させる言葉より、楽な気持ちで臨んだ方がいい。そういう意味を込めて梅山に伝えたのだった。決して嫌味ではない。そんなことは梅山本人が一番分っていた。
「あの言葉で落ち着きましたね。自分には失うものはないですから、悔いの残らないよう、いま出せる精一杯のショットを打とう、と気持ちを切り替えられました」と副田に感謝した梅山。
宮瀬とのプレーオフは1ホールで決着がついた。
ティーショットは共に右ラフへ。そこにそびえる木が宮瀬のセカンドショットを阻んでいた。梅山はグリーンを狙える。「ラッキーでしたね。それでも宮瀬さんは3打目でバーディーチャンスにつけてくると思っていた」という梅山は思い切ってグリーンを狙った。
グリーンのエッジまでは198ヤード。ピンまでの距離は200ヤードを越えるラフから梅山は4番アイアンを振り抜いたセカンドショットはグリーン左手前のバンカーに掴まる。
宮瀬が3打目をピンに寄せきれなかったことを確認し、バンカーから打った球はカップ横50㎝で止まり、バーディーチャンスとなった。
宮瀬のバーディーパットは打ち切ることができずバーディーとはならなかった。
そして梅山がしっかりバーディーパットを沈め、力強く右手を握る。念願のプロ初優勝を決めた瞬間だった。
先輩・宮瀬から握手を求めにいく。チャンピオンを称えるかのように低姿勢に、そして何度も掴んだ手を揺らした。
2017年チャレンジトーナメントは6戦を終えた。そのうち5戦はプロ初優勝者が誕生している。「群雄割拠」時代の到来だろうか、これからのチャレンジトーナメントからますます目が離せない。