現役生たちの前で、若きご当地プロがスコアを伸ばした。香妻が、4アンダーを出してトップ20に浮上してきた。

後半の12番で、ダボも「耐えればまた伸ばすチャンスは来る」と焦らず16番と、18番のバーディ締めで、通算5アンダーまで持ち直して来た。
「上がどこまで伸びるかだけど、ハマればビッグスコアも出せる」と、7打差の大逆転をひそかに胸に期した。

鹿児島県の出身だが、2つ姉の琴乃さんと、ここ宮崎の中高一貫校「日章学園」にゴルフ留学。
顧問の菊池美幸先生によると、「最初は、琴乃さんの影に隠れるような感じもあったが、高2あたりから力をつけてきました。一見、温和しそうですが芯のしっかりした子。爆発力もある」。
今季は琴乃さんも、幼なじみの秋吉や出水田も、みな次々と初優勝を飾る中で、香妻はまだ賞金ランクも79位にとどまり今大会を含めて残り2戦がまさに正念場だが、菊池先生は心配していない。
「今週、トップ10入りすれば大丈夫ですよね？」と、可愛い教え子の底力を信じている。

チームは前日16日に行われた九州地区の新人戦を終えて、男女共に2位入賞を果たした。
その報告を兼ねて、この日は生徒たちを連れてゴルフ観戦。
「先輩は私たちの憧れ」「かっこいい！」と、ロープの外から羨望のまなざしを送る在校生たちの前で、土曜日の上昇を見せてくれた香妻に先生も、目を細めていた。

ローカルテレビでは毎夜、その日の香妻のハイライト映像が流れる。地元の期待を本人も、ひしひしと感じる。
「応援していただけるのは、嬉しいし励みになる。いつも以上に変なプレーは出来ないと思う」。
今週は、スリクソンの契約プロとしても、期待が集まる。
「シードのことは、考えない。QTを受ける覚悟で、明日は攻め倒す」。
日章学園の子たちは最終日も応援に来てくれるそうだ。
日曜の晩は、4日間で一番のハイライト映像を届けられたら。

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• 香妻 陣一朗