Tournament article
中日クラウンズ 2018
初日の豪華共演は・・・・・・
さらなる盛り上がりが期待された後半はしかし、ちょっぴり尻すぼみに終わった。
特に、最終ホールを3人の中で、もっとも良い3アンダーで迎えた石川。
開幕前から懸念していた“罠”に「まんまと打ちのめされた」。
前日水曜日のプロアマ戦は、悪天候のため9ホールの短縮となり、「練習しておきたかった」と話していたフェアウェイ左の改造バンカー。
8年前に、ギネス記録の58を出して優勝を飾ったころよりうんと深さを増して、石川の背丈以上の土手がそびえる。
それでも「ピッチングを構えた感じ、高い球で意外に上手くカラーあたりに持っていけるんじゃないか。そういう可能性を持ってしまうと、やらずにはいられない」と、いつもの挑戦欲がムクムクもたげた。
グリーンに向けて、果敢に振り抜いた2打目を見事に土手にぶちあて脱出に失敗して初めて気づいたのは「あのバンカーは、思った以上に左足下がりで、高さが出ない」。
トライして、痛い目を見て、気がついた。
「あのアゴの高さでは厳しかった」と、3打目もラフに出ただけ。4打目にやっと、3メートルに乗せたボギーパットも外してダブルボギーのかたわらで、小平は絶好のバーディチャンスを外すし、宮里は後半オールパーに終わって、3人揃って苦笑いの初日。
最後の最後に結局、1アンダーに終わった石川。
「本来は3アンダーにいたのにとか考えないように。今日の1アンダーは自分にとって100%のスコアでこれ以上はありえなかった。そういうふうに整理して、明日は気持ちを切り替えやっていくしかない」。
小平も、宮里も「今年、日本の芝は久しぶりで、距離感が合わなかった。改めて日本の難しさを感じた」と、いまひとつ伸び悩んだが、小平は7番で、バンカーショットが入りかけ。
「さすが、アメリカ仕込み!」とのギャラリーのかけ声に、3人で笑いをかみ殺した。
昨季まで5季戦った石川があとでぼそりと「アメリカ仕込みは僕に言って欲しい」と言った冗談に、小平も納得。
「自分はまだ、参戦して1ヶ月ほど。どちらかというと、遼のほうがアメリカ仕込み」と、笑い合うなどぴりっとした中にも、和やかな1日となった。
特に、米ツアーを制してから最初の凱旋出場となった小平は、多くの声援を背負ってのラウンド。
「遼と優作さんの応援だと思いながらも、おめでとうと言っていただけたり、僕の応援もけっこうあって嬉しかった。ツアーが盛り上がったり、良い効果になってくれれば幸いです」。
再び3人一緒の2日目に改めて、揃って話題作りに励む。