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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2019
宮本勝昌、47歳のモチベーション
この日初日は昼過ぎまで土砂降りの雨。
だが、「僕は回る時間がよかった」と、遅めのスタートで、終盤ホールを迎えたころには海の向こうに明るい西日が差した。
「後半は、雨が上がってくれて回りやすかった」と、天候の回復に合わせて、後半の3番から1メートル半、2メートル半、3メートルと、立て続けにチャンスを逃さず3連続バーディ。
7番ではピンそばのバーディを奪うと、最後の9番では5メートルも決まった。
「喉が痛くて声が出ない」と1日、マスクをしたままプレー。体調不良の中でも「66」で回って頭ひとつ抜け出した。
実に、自身7年ぶりの初日の単独首位発進を果たした。
だが「僕はもう、シニアに向けてのカウントダウン。あと2年9か月っていう。今は常にそこばかり、日めくりカレンダーをめくっている」。
今年5月の中日クラウンズで、令和最初の優勝を飾り、2年ぶりの賞金シード復活も果たした。
次週は、自身2年ぶりとなるシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場権もすでに確保しており、賞金レースや賞金シードで周囲がざわつく中でも、ベテランはあえて50歳のシニアデビューを見据えて、ガツガツしない。
すでにシニア入りしながらレギュラーツアーで踏ん張る大先輩たちの名を挙げ「谷口(徹)さんや手嶋(多一)さん、藤田(寛之)さんたちみたいに、50歳を超えても戦えるような選手でいたい気持ちもあるけど、僕は45歳ごろからシニアのことを、考えはじめていましたから」。
今季の2勝目を狙える位置につけても47歳は、約3年後に迫った”第二の人生”を見据えることで、ベテランらしい平常心を保つ。