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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2019
渋野バックで蘇生。47歳の宮本勝昌が2差2位で決勝へ
5アンダーの首位タイから出た2日目もまた、止み間のない沖縄の風。「今日は過剰に意識しすぎた。風の音とか旗を見て、もっと強いだろう、と。思い込みが裏目に出た」。
警戒して握った大きめの番手がグリーンを超えるなど、11番でボギーを先行させた。
さらに15番では奥の池に落として、ダブルボギーと苦しい展開。
それだけに「そのあとひと呼吸置いて、17番のバーディは、1メートルが入ってすごいガッツポーズが出てしまった。こういうのを”渋野バック”というんですかね?」。
もとい、女子プロのシブコさんが今季、大いに流行らせた”バウンスバック”の本来の意味は、直後のホールでスコアを奪い返すことをいうが、「僕にはそれくらいの価値があった。苦しい時に、好転して一気にいい流れに変わるというのが何回もあった」とたとえ、1ホールが空いても、最初にひとつ取り返した17番から一気に蘇生して、ハーフターンを挟んで4連続バーディ。
いずれも10メートルを沈めた4番、6番からは2連続バーディも記録した。
コースに落ちたゴミをより積極的に拾うようになったのは、2016年シーズンから。
ある試合で回った若い大堀裕次郎が歩きながら、さりげなくゴミを拾った姿に感化を受けた。
「キレイなコースにゴミが落ちているのはもったいないじゃないですか」と、さらりと言った大堀。
「何?カッコいい…」と宮本も、今まで以上に習慣づけたら、ゴルフの運もめぐってくるような気がした。
「だから今からまた、ゴミを拾って歩きますよ」。
3オーバーから、7バーディを奪い返した宮本流の”バウンスバック”で今週の運を、使い込んでも残り2日でまたかき集めて歩けばいい。