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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2020
ミッキーの夢舞台!
そのうち5人が、AbemaとQTの選手である。
「ありえないことです」とは、昨季のAbemaTVツアー賞金ランク9位の阿久津未来也(あくつみきや、=写真中央)。
「小っちゃい時から見てきた試合。こういう形ですけど、出させていただいて、率直にうれしく思う。感謝しています」。
例年なら各大会の勝者がずらりと並ぶ、選ばれし舞台。
だが、今年は開催各5試合の上位3人と、獲得賞金上位者で30人の出場枠を埋める、と主催者から正式に発表されたのは、11月9日。
その週に、太平洋C御殿場コース(静岡県)で行われた「三井住友VISA太平洋マスターズ」で、初日3位の好発進した阿久津。
「最後は、尻すぼみになりましたけど、学生時代にキャディのアルバイトをしたこともあるコースだったので、なんとか最後は10位に入れた」。
賞金302万4000円を上乗せし、賞金ランキング26位の資格で、夢の舞台に飛び込んだ。
会場の東京よみうりカントリークラブは、「もう、ほんとテレビオンリー」。実際に回ってみたコースの難しさは、「はるかに想像を超えていた」。特にグリーンの凄まじさは度を越して「3回打ったら3通りに転がっていくような。カップは向こうにあるのに、45度背を向けて打つような…。想像力との戦い。こういうコースは、日本になかなかない。出させていただけるだけでも、ほんとうにもの凄い経験」。
練習ラウンドは、大学先輩の堀川未来夢と、今平周吾の組に混ぜてもらった。
「周吾さんは、ジュニア時代から知っているけど、プロになって回るのは、これが初めて」。
付け加えるなら先週、2日間競技の「ニトリ エキシビションゴルフ」の2日目は「生涯初」という石川遼とのラウンド。
「コロナで、本当に大変な中なんですけど、今年こういう形になったからこそ、初めて経験させて頂けることが、本当にたくさんあった」と、感謝は募る。
プロ4年目の昨季は賞金71位に終わり、あとひと押しで初シード入りを逃した。
「今年こそ絶対にシードを獲って、このJTに出ることを目標に、頑張ろうと思っていた」。
その夢実現が、今年はかりそめであることも、自覚している。
「21年のこの大会に出られることが、本当の上位陣。本当の実力者。だから、来年のJTを改めて、目標にしたい」と、力をこめた。
「今年は、今の自分の力を試す気持ちで4日間を楽しむ」。
初日、同組で回る藤田寛之は、12年大会の3連覇で、賞金王の座に就いた王者の中の王者。
「どうやったらあれだけ何度も勝てるのか、目の前でしっかりと見てきたい」と、生きる教材にも事欠かない。
未来也は「みきや」と読む。
でも、2つ先輩の堀川は「未来夢」と書いて「みくむ」と読むため、それに引きずられて「みくや」と、読み間違われることも多いという。
「先輩のおかげで、僕も名前を憶えていただけるのは有難いですけど、読み方も覚えていただけると嬉しいです」。
あだ名は「ミッキー」。
夢の世界に住むネズミさんにも負けない人気者を目指そう。