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東建ホームメイトカップ 2021
フル参戦は今年が最後。宮本勝昌が26年目の決意
宮本勝昌が2日目の34位Tから7位に急浮上。
最終日の多度は晴れ間ものぞくが雨も降り、冷たい暴風も吹いた。
軒並みスコアが崩れる中で、ベストスコアの「67」でまわった。
本大会は96年にデビュー戦を飾ってから、米ツアーに参戦した99年と、中止となった昨年をのぞいて、24回目の出場。
2001年に会場がここ「東建多度カントリークラブ・名古屋」に移ってからは、毎年欠かさず出場して2008年大会を制した。
「今日も朝からすごい風でしたけど、この風向きならここに打てばいいとか、こういうのを経験というのかな。そういった部分では順応できた」。
240ヤードの2打目を3Iで奥2メートルに乗っけてイーグルを奪った4番など、培った技と攻略が、強風下で光った。
初起用の相棒も、自在に操った。
今週、コースに持ち込んだ電動アシストカートは大会直前に、大手ネット通販で、約6万円で購入したもの。
事前に自宅の庭で試運転してきたが、実際に試合のコースで動かすのは初めて。
下ろしたての火曜日はリモコンの操作もおぼつかず、おっかなびっくりだったが、傾斜も難なく方向転換するなど最終日には、ニューノーマルのゴルフもすっかりと板についていた。
大会では金曜日に出場選手の感染が判明し、3日目が中止に。
「最終日もできないんじゃないか…と、心配でしたけど、こうして開催することができて、主催者や関係者のみなさまに尽力していただいて、通常どおりにやらせていただけたのは、本当にありがたい1週間。これがwithコロナのモデルケースになれば」と、とりわけ今年は感謝が募る。
2シーズン統合の2021年は、宮本にとってひとつ、ゴルフ人生の大きな転換期となりそうだ。
今年49歳。
06年から11年に151試合連続出場の記録をつくった鉄人も、いよいよ来年にシニア入りを控えて「レギュラーで全試合出場するのは、おそらく今年が最後」。
50歳から両ツアーの掛け持ち参戦を計画しており「シニアでもレギュラーでも優勝する、という新しい目標が芽生えてきている」。
ひそかに、そんな思いを抱いて立った2年ぶりの開幕戦。
「初戦でいいプレーができて、久しぶりに自信が回復しましたよ」。
プロ26年目の春。好ダッシュの喜びはひとしおだ。