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フジサンケイクラシック 2021
第1ラウンドで初首位もケロリ。今野大喜は叔父さんゆずり
プロ3年目の今野大喜(いまの・だいき)は長い1日を淡々と戦い終えた。
この日は早朝から初日に残した4ホールを合わせて22ホールをこなした。
2日がかりの第1ラウンドでは「65」を記録して、2位と2打差をつけた。
でも、休む間もなく出た第2ラウンドでは「73」。
2オーバーと、スコアを落として戻ってきた。
単独首位で大会を始めるのは初めての経験。
でも、「そのまま終わってくれればよかったですが。そういうわけにもいかない。3日続けて上手く行くとも思っていない」と、ピンチの連続にもケロリと対応してきた。
プロ初年度の19年に、AbemaTVツアーの賞金ランク18位につけて本格参戦。
「全ホールできれいなゴルフにこだわりすぎていた」と、今シーズンは昨年の今大会から13試合で、予選通過は7試合。
「どうやってこのホールをパーで上がろうか、という考え方に変えた」と、途端に先週の「Sansan KBCオーガスタ」でプロ初のトップ10入り。
この日も、第2ラウンドの15番パー5(590yd)で50ydのアプローチに失敗。右のポットバンカーから脱出の第4打を今度はグリーンオーバーさせたが、そこから寄せワンボギーで切り抜けるなど「結果につながっている、という実感がある」。
2日間とも雨中の泥臭いゴルフに手ごたえをつかんでいる。
ツアー通算7勝の今野康晴(いまの・やすはる)の甥っ子。
「ゴルフを始めるきっかけも完全に叔父さん」と、3位タイにつけた先週の3日目にも連絡をもらい、V争いの心得を説いてもらった。
転戦中は、千葉の叔父の自宅を拠点に試合に出かける。
「今週も福岡からいったん叔父さんのうちに帰ってゴルフの話をしてきました」と、反省会もやってきた。
「ゴルフに対してストイック。勉強になりますし、自分が困っているときに助けてくれる。お世話になりっぱなし」と、とても頼りにしているが「キャディは……やってほしくない。ロープの外で見ててほしい」と、忌憚もない。
「もしも僕が勝ったとしたら…?『良かったじゃん』しか言わないと思う。意外とケロッとしている人なので」。
大喜びと書いて「だいき」と読むが、さっぱりした性格は血筋みたいだ。