4アンダーの5位タイから首位を追ったこの日は、前半の9ホールを3バーディ、2ボギーの1アンダーで折り返すとすぐ10番、11番で連続バーディが来た。
14番パー3では「3日間の中で、一番良かった」という好調のショットで第1打をピンに絡めて一時は2打差と迫った。
15番でボギーとし、18番パー5はラフからの3打目も乗らずに1メートル弱のパーパットを残したが、「流れが悪くなってもパッティングが入ってくれた」と、最後のピンチもしのいで3アンダーの「68」でまとめた。
ジャパンゴルフツアーで活躍するフィリピンのジャスティン・デロスサントスらと並んで通算7アンダーは、2人タイのリーダーと4打差の4位タイにつけた。
最終日は一番の目標という、「全英オープン」の出場権にも手が届く位置からコースに出るが、「結果ばかり気にするより1打1打集中していきたい」と、平常心を言い聞かす。
中学を出て、すぐにフィリピンにゴルフ留学して腕を磨いた桂川は、通信教育で学業を両立しながら、帰国後は日大に進学。
アマ精鋭のナショナルチーム時代には、同学年に東北福祉大出身の金谷拓実がおり、今週は同週開催の欧州ツアー「アブダビHSBC選手権」に出場。金谷も開催国のアラブ首長国連邦で、上位争いを繰り広げている。
共に、寅年生まれの年男同士。
「この試合が今年の1試合目なので。いい年明けを迎えることができればいい」。
シンガポールから、戦友と吉報を届け合う。
そのほか、上位の日本勢は岡田絃希(おかだ・げんき)が通算5アンダーの10位タイ。
プロ5年目の25歳は、第2ラウンドから続けて「69」をマークし「暑いコンディションの中でも目の前の1打に集中して取り組むことができている。そこは自分でも評価したい」と、日に日に自信を深めており、「こうなったらトップ4で全英の切符を獲りたい。ガンガンいきたいと思っています」。
また、ベテランの小林正則は5バーディ、1ボギーの「67」で回り、第2ラウンドの40位タイから通算4アンダーの12位タイまで上昇。「明日も今日みたいにバーディ先行でいければいい」と、虎視眈々だ。
なお、世界ランク27位のポール・ケーシーは、通算2オーバーの47位タイと伸びなかった。