プロ2年目の桂川有人(かつらがわ・ゆうと)がジャパンゴルフツアーの2022年初戦で2位タイに入り、上位4人が得られる「全英オープン(7月14ー17日)」の出場権を手にして「幸せです」と、喜んだ。
昨季のABEMAツアーで賞金ランク3位に入り、レギュラーツアーの出場権を獲得したばかりのプロ2年生。
「こんなに早くメジャーに出場できるとは思ってもいなかった」と、目を見開き「モチベーションというか、やる気が出て来ました」。
特に、今年150回目の会場は、スコットランドのセントアンドリュースである。
「ゴルファーなら一度は行きたい場所。 そこでプレー出来るのは、自分のゴルフ人生で思い出になる」と、来る聖地でのメジャーデビューに思いを馳せた。
開幕直前に、シンガポール政府が入国ビザの発給を停止したため、多くのジャパンゴルフツアー選手が出場できなくなり、大会はきゅうきょ賞金加算の対象からは外れたが、ジャパンゴルフツアーの2022年初戦。
「寒い日本からきて、あんまり練習は出来ていなかった。全英を目指して来ましたが、どこかで不安な自分がいた」と、開幕時はこわごわだった。
だが、「昨日の練習場でつかんだものがあった」と、日に日にキレを増したショットは4打差4位タイから出た最終日にピークに。
「ショットは今日が一番良かった」と、難コースでいくつもチャンスを作った。
中盤は、立て続けに惜しいパットを逃す場面もあったが「ゴルフは最後の最後まで結果が分からないスポーツ。みんなも同じように苦しんでいる」と終始冷静に、3バーディボギーなしの「68」をマーク。
通算10アンダーの2位タイで、初のメジャー切符を勝ち取った。
昨季、新人ながらツアー2勝(通算3勝)で、賞金ランク2位と破竹の活躍をした金谷拓実と同じ、1998年生まれの23歳。
アマ時代は共にナショナルチームで活躍したが、「拓実は身近でありながら、いまはまだまだ遠い存在」と、懸命に同い年の背中を追いかけているところ。
「まずはレギュラーツアーで優勝」と、元日に掲げたばかりの一年の計に、新たに「全英オープンで予選通過をして少しでも上位にいくこと」と、さっそく加えていた。
なお、桂川のほかに、優勝したタイのサドム・ケーオカンジャナと、桂川と共に2位タイにつけた韓国のキム・ジュヒョン、また単独4位のキム・シファン(米)のアジアンツアー3選手が「全英オープン」の出場権を獲得した。