29日に行われた選手会理事会でも、選手たちからPR戦略の案が次々と出ている。
そのひとつとしてこの日、2人がメディアのみなさんに提案したのが「男子ゴルフのニックネーム大作戦」だ。
たとえば、ツアー通算94勝の尾崎将司は「ジャンボ」という愛称が、ゴルフ界の垣根すら越えて世の中に浸透していた。
「最近ではそういう選手が少ない。単に名字とか名前とか。それだと愛着がわきづらいのかな。ギャラリーのみなさんにも気軽に呼んでいただけるようなニックネームをメディアのみなさんにぜひ考えていただきたい」と、谷原。
小田も「今後はツアーメンバー全員の愛称をつけたい。この選手来てるなと思ったら、ぜひみなさんで考えて、それを記事化していただきたい」と呼びかけた。
ちなみに、同い年の2人は「タニ」「孔明」と呼び合う旧知の仲。
そこに加える小田の形容詞として報道陣から「“諸葛”をつけて書いてみる?」と案だしされて「そのまんまじゃないですか!」と笑顔で突っ込むと、たちまち場が和んだ。
このほかにも練習日のギャラリー観戦の実現や、会場にインスタ映えスポットを設置して、最もいいねを獲得したインフルエンサーを年間表彰する案などアイディアは尽きない。
男子ゴルフの人気向上のためにも、ぜひメディアのみなさんを巻き込んでいきたいと2人とも懸命だが、めいめいが本業で禍中となることも、大事なノルマ。
今年のゴルフの目標を問われて「うーん…」とうなる谷原に、小田はすかさず「あんたは賞金王にしときなさい」。
「じゃあ……それでいっときます!」。
選手会長の勢いに乗じてゴルフ界の諸葛孔明も、「目先の10億円越えと、賞金王の年(2014年)から勝てていないので、今年は新たな優勝(9勝目)を」と、なめらかに答えた。