インスタートから出た第3ラウンドの後半、難易度の高い7番パー3で日米合わせて自身5度目のホールインワンを達成(※)。
実測182ヤードで8アイアンを握ったティショットは「思ったより4ヤード先に落ちて、『止まってくれ』と。思った瞬間入った」と、ジャストイン。
大歓声と拍手に包まれ「ほんとに、ベタな答えなんですけど『嬉しいな』と」。
喜びを噛みしめながら、つい後のホールを考えてしまうのは、これまでの経験から。
「ホールインワンでもそのあとボギー、ボギーで上がったら、ホールインワンをしないほうが良かったと思うくらい。8番ホールは実際にボギーを打ちそうになりましたし、ホールインワンはその後のほうが正直、大事と思っているのでそういう硬さはありました」と、残り2ホールはとりわけ慎重にプレー。
勝負の最終9番でもまたちょっとした珍事となった。
ドライバーで残り65ヤードまで飛ばし、59度のウェッジで打った2打目が同組のキム・キョンテ(金庚泰)のボールを直撃した。
石川のボールがキョンテのボールを奥のカラーまで押し出し、石川のボールはピンそば約90センチにぴたり。チャンスについた。
「当たっていなければ、グリーンに止まってなかったかもしれない」と幸運のバーディ締めで「64」。
通算6アンダーまで伸ばして、首位と5打差の11位タイに急浮上した。
前日2日目の第2ラウンドでは、2011年以来自身2度目となる“18ホールすべてパー”という焦れる展開から一転、国内では11年ぶりのエース達成のスリルに、「スコアに関してはコントロール出来ない事もあるし、良い意味でもそうなんだな…」と可笑しそうに笑い「緊張感というか、ワクワク感というか、当然高まる位置ではあると思うので、本当にすごく楽しみですし、その中でどういうゴルフが出来るのか」。
最終日に「58」のギネス記録を出した2010年大会に続く2勝目の可能性も十分だ。
■石川遼のホールインワン記録
・2010年「アジアパシフィック パナソニックオープン」(第2ラウンド6番ホール)
・2011年「三井住友VISA太平洋マスターズ」(第3ラウンド17番ホール)
・2013年米「プエルトリコオープン」(第3ラウンド8番ホール)
・2015年米「クイッケンローンズナショナル」(第1ラウンド4番ホール)
・2022年中日クラウンズ(第3ラウンド7番ホール)