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日本プロゴルフ選手権大会 2022

新体制の89回大会が開幕。芹澤信雄・新副会長は「想定外のスコアが心配」

今年の89回大会は、主催の公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)が新体制で臨む最初のプロ日本一決定戦だ。


芹澤新副会長(左)とら共に、挨拶に立つ吉村新会長



今年3月に、9年つとめた倉本昌弘・前会長からバトンを受けたのは吉村金八(よしむら・きんぱち)氏。

レギュラーツアーは通算4勝、PGAが統括するシニアツアーはグランドシニアと合わせて3勝のキャリアも駆使して、5年シードを与える公式戦の成功に尽力する。


開幕前日4日の公式会見では「開催にあたり、新しくティーインググラウンドを作るなど、選手たちのパフォーマンスを最大限に引き出す最高の状態にしていただいた」なとど、まずは今年の会場となる静岡県三島市のグランフィールズカントリークラブに挨拶。

「選手たちが白熱したプレーを見せてくれることを期待しています」と、出場プロには奮起を促した。


具体的なコースセッティングについては、レギュラーツアー通算5勝、シニア1勝の芹澤信雄(せりざわ・のぶお)新副会長がマイクを持ち、5カ所でティーイングエリアを改修したこと。


また、グリーンの速さを示す数値は9.5~10フィート。固さを示すコンパクションは22~23。ラフは現在80~100ミリまで成長していると公表し、「公式戦らしい素晴らしいセッティングができたと思います」と、自負した。


攻略に鍵については、ラフの深さを例に挙げ「飛ばすだけではなくて、フェアウェイからしっかりと打てること。グリーンにアンジュレーションがありますのでピン位置によっては寄らないシーンが出てくる。そこをしっかりと下見できているかどうか」などと、予見した一方で「最近の選手は飛距離が出ますし、我々の想定外のスコアを出してくることもある。そこは少し心配です」と、ちらりとホスト側の不安も漏らした。


大会初日は4日朝6時45分からスタート。
JGTOが主管する普段のトーナメントとはまた違ったカテゴリーで出場する、144人の多彩な顔ぶれがコースに出る。

前PGA会長で、レギュラーツアー通算30勝の永久シード資格を持つ倉本昌弘も今年はいちプロに戻ってエントリー。
市原弘大(いちはら・こうだい)と、先週のABEMAツアー「南秋田カントリークラブみちのくチャレンジトーナメント」で6年ぶりの優勝を飾ったばかりの小木曽喬(おぎそ・たかし)と共に7時35分にティオフ。若手に紛れて66歳の奮闘にも注目だ。