3年ぶりに大会に戻ってきた石川遼は「どんな時でもサポートして頂いている。しっかりコースを攻略して、優勝目指して頑張りたい」と、今年こそ恩返しに賭けている。
火曜日の前夜祭でも壇上で、先代社長の故・樫尾和雄氏への尽きせぬ感謝を語ったばかりだ。
今でも思い出すのは、石川が代表に選出された2016年のワールドカップだ。
本大会と日程が重なって、遠征を躊躇していた石川を、快く送り出してくださったのが、和雄氏だった。
2018年に逝去されてから、ますます存在の大きさを痛感するようになったが、大会は11回出て2位が3回。
まだホストVには届いていないが「相性が悪いわけではない」。
3年ぶりの復活優勝を飾った2週前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」に続く今季2勝目で、今年こそ主催者に報いたい。
今年は、もうひとつのワールドカップにも揺さぶられる。
大好きなサッカーのカタール大会が20日に開幕し、本大会の開幕前夜10時には、日本初戦のドイツ戦がキックオフ。
そして24日の大会初日は、8時45分にティオフだ。
「見たくてしょうがないですけど明日朝早いので…。日本の試合を見たら、興奮して寝られなくなる。どうしたらいいですか」と、悩ましい。
「夜中、目が覚めたら速攻で日本の結果は見るだろうし、むしろ早起きして4時くらいの試合を見るとか…」と、頭を巡らす。
思いあぐねて「夢の中でも見られるAIとか開発してもらえないですかね…」と、無理難題も飛び出したが「やっぱり、僕の中では初日集中なので。まずは万全の状態で、明日ティオフすることを最優先に」。
我慢をした分だけ、ご褒美もきっと大きい。