会場のPGM石岡ゴルフクラブは宮本がプロ転向した以前から、あまたの名勝負が開かれたが「初めて回ったときからなんて難しいコースなんだ、と。昔の石岡を知っているだけに、まさかカットラインが5アンダーの時代が来るとは夢にも思わない。予想もつかなかった。確実にレベルアップしている」。
首位で並ぶ若者たちの顔ぶれにも「異常にうまい子たちが増えた。ほーんとみんないいプレーをする」と、嘆息した。
「女子みたいにまだ知られてはいないけど、男子ももうこれからは、20代前半の選手たちが中心になっていくのは間違いない」と、断言。
このままいけば、優勝スコアも最多アンダー記録の「28」にも到達しそうな勢いだ。
「ここまで来たら、行って欲しい。PGAツアーみたいに9アンダー、8アンダー出す選手が何人も出てきて優勝争いしてほしい」と、なぜかどこか他人事。
「僕…? ないない。もちろん、その中にいられたらいいけれど。人生で20アンダーにも行ったことがないんだから」。
2差の9位タイには同い年の片山晋呉や、小田孔明もいるが「40代はここまで。3日目4日目は、疲れちゃって。向こう正面にはいるけどもう足が大変。もつれてる」。
冗談まじりに週末の離脱を匂わせたが、シニア入りを目前に控えた今年は「レギュラーとシニアの同一年優勝」を目標に掲げ、2019年の中日クラウンズ以来となる通算13勝目に虎視眈々。
欧州と日本、どっちが勝つかは延期。「とりあえず」今年は日本ツアーとして行われた新規大会の地元が、水城高校で3年間を過ごした茨城県というのもひとつ、気合が入る材料。
「石井先生に連絡しないと」。
49歳でもまだ教え子が頑張っている。それが恩師には、どれほどの喜びか。