Tournament article

ディライトワークス JGTO ファイナル 2022

異彩を放つL字パターが炸裂!野呂涼が首位と3打差発進

8バーディ、ノーボギー。ウェイティングから滑り込みで出場を果たした野呂涼が完璧なゴルフを見せつけた。

ここまでの賞金ランキングは22位。「今週出場できなければQTに行くだけ」というある意味で割り切った気持ちから滑り込んだ出場資格を存分に活かした。

 

「出たからにはやるしかないので、なにも考えずに自分のゴルフだけをやろうと思っていました。最近のゴルフの調子は本当によくて、ショットに関してはずっといい状態でした。ただ、パットが決まらず、もっと上位に行けた試合もあったんですが」。

そこで野呂が決断したのがパターを替えることだ。とは言え、全く新しいモデルではなく、今年の初めから練習用として使用していたL字パターを試合に投入することを先週の試合から実践した。

 

この日、野呂のキャディを務めたのは野呂のクラブをサポートしている「マスダゴルフ」の増田隆一郎さん。増田さん自身はトーナメントでプロのキャディをやるのは今回が2回目だが、実際にプロの現場ではどのようなことが起きているのかを、クラブ職人の目線で間近で見て勉強するために、今回はキャディを志願した。

野呂はドライバーからパターまで全て「マスダゴルフ」のクラブを使用しており、増田さん曰くL字パターは正直やさしいパターではないとのこと。ただ、慣性モーメントの大きいパターを使い続けることでフィーリングがボケることがあり、感性を失わないためにも野呂のように練習で使用するなど、交互に使用することが好ましいと言う。

 

野呂もそうやってパッティングのフィーリングを磨いてきたが、今回のL字パターの実践投入で磨き続けてきた感性を存分に発揮する形となった。

泣いても笑ってもこれが最終戦。技術以上に最後は気持ちが勝負を左右する可能性は大きい。そんな勝負所だからこそL字パターが威力を発揮してくれそうな予感がする。