宮本勝昌が3日目に「66」。通算17アンダーまで伸ばして1差の単独首位に浮上。大会は2年連続、自身26回目の最終日最終組に入り、「ありきたりな言葉ですけど、今年こそは、とリベンジも考えつつ」。
佐藤大平との2打差を追ったこの日は、2番から連続バーディで、攻勢をかけた瞬間に次の4番でロストボールのダブルボギー。
「でも今日は、うまくいかない時間もうまく乗り切れたり、流れが悪い時にバーディが獲れたり。組み立てがうまくいった」と、直後の5番パー4(前ティ使用で実測295y)でピン奥5メートルにワンオン成功。
チャンスを逃さず「ダボ、イーグルでもバウンスバックと言っていいのかな?」と、即座に流れを取り戻すと、そこから4つのバーディで佐藤を逆転。
この日の8番パー3では、プロを目指す地元ジュニアにこれぞプロの1打を見せつけた。
V争いのプロとのニアピン対決で、最終組の宮本組に挑戦した作新学院高校1年の常磐和也さん。
「それまでの組と、空気が全然違った。これが優勝争いの雰囲気だ、と」。
特に宮本だ。
「海外ではよくやっているんですけど、あのような試みは非常にいいな、と。他の主催者の方の耳にも入ればジュニアにも良い経験になる」と、選手会考案のイベントを大歓迎し、軽口でリラックスムードを演出。
でも「勝負の流れが途切れることは100%ない」とPWをいざ持てば、カップも覗くようなベタピンショット。
高校生を打ち負かして「大人げないって? いや、僕らは試合だから。チャリティイベントじゃないから」。
相手が誰でも、全力でぶつかるのが男の礼儀だ。
昨年大会も、単独首位で最終日を迎えながら片岡尚之に逆転されたが、「後ろから回るということは、他の様子も見れるしアドバンテージになる。明日はまず同伴競技者より1打でも少なくプレーすること。確実に自分がスコアを伸ばして行かないといけない」。
今年こそ、このまま手を緩めない。
再来月には50歳。
朝から気温が上昇し、各地で早くも今年一番の猛暑日を記録したこの日は、息をするのも苦しいくらいの蒸し暑さにやっぱり堪えた。
「日傘がないと苦しかった。風もなかったし、湿度が高いから、汗が引かない、乾かない」と、ぼーっとする場面もあったが「極寒より酷暑がいい」。
熱戦は望むところだ。
先週のシニアツアーで兄弟子の藤田寛之が、シニア初Vを飾ったことも好機。
「チーム芹澤で、2週連続行ければいい」。
2週続きで師匠の喜ぶ笑顔が目に浮かぶ。