「勝てる」と確信した展開で破れた。
宮本勝昌は、2年連続で惜敗した。
昨年初回の2位に続いて、選手会主催試合の2回目は、2打差の3位に終わった。
1打差トップでスタートした最終日は、幾度となく追いつかれ、淡々とかわしながらゲームを引っ張った。
「上乗せして、上乗せして、想定を上げて」。13番のバーディでいち早く通算23アンダーに到達。
「そこまでは、稲森くんからみても隙がなかったと思う。ゲームプランもうまくいっていた」。
だが、3パットのボギーを叩いた14番から想定外が次々起きる。
「稲森くんだけ」と、思い込んでいた敵が、下から一気に沸き出し「あららら……」と、思う間に稲森、大西、池田、桂川と若い波にのまれた。
「あんなにぽんぽんぽん…と、来るとは思わず」。
17番パー3では、「入った」と思った2メートルのパーパットもカップに届かず、タッチも、逃げ切りに必要なスコア設定も、「感覚がずれている。ショックでした。潮時かな、と」。
8月末の誕生日でシニアデビューの50歳を控えるベテランから苦笑交じりの弱気な言葉もこぼれたが、8月最初の「日本プロ」までの空き月は、「この秋の試合で初めて回るコースが結構ある。練習ラウンド兼ねてあちこち行ってきます」。
潮時どころか、余計に火がついたかも。