25歳は地元試合で忙しい。
片岡尚之(かたおか・なおゆき)は、4打差の10位タイから出て、1差の2位タイまで上昇。
決勝ラウンドで、一昨年の選手会主催大会「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」に次ぐ通算2勝目をにらむ。
この日は、インスタートの10番から3連続バーディで弾みをつけると、鬼門の16番パー3では2年越しのパーセーブ。
昨年は4日間で3度も池につかまり、ボギー、ボギー、ダブルボギー、ボギーを打った因縁ホールで、前日初日もまた池ポチャのダブルボギーを叩いていた。
「グリーンが3ヤードくらいに見えるんですよ。悪いイメージしかない」などとコーチに相談したところ、「番手をひとつ落としてちょっと右に置いて、つぶす感じでやってみたら?」。
大正解。
8アイアンのティショットが左のカラーにかじりつき、寄せて返しのパットは70センチ。
「緊張しました・・・!」。
一昨年の最終日以来となるパー堅守で思わず出てしまったガッツポーズに照れたが、「見ていた人は、けっこうみんな知り合いで。苦手を克服したんだと、温かい目で見てくれていたと思います」と感謝し、「ここでまだワンオンしたことがない。燃えてきました」。
決勝ラウンドから、音楽やDJのマイクパフォーマンスが鳴り響く「The Monster 16」に変身する鬼門ホールは、週末こそ見せ場だ。
生まれ育った江別市の家はもうないそうだが、十勝出身のご家族らがみんなわざわざ近くに宿泊して応援。
練習日の火曜日に、素振り棒での素振りでぎっくり腰を発症しながらどうにか本戦登板し、午後から雨模様のこの日は、18番の第3打で足を滑らせながら、2メートル半にくっつけバーディを獲るなどハラハラさせ通しだが「今まで北海道の試合で予選落ちをしたことがない。いつもけっこういいところにいれているので。良い意味で結果が出ているのかな?」。
期待を背負うと強くなれる。