ここ3ヶ月はもっぱら金谷拓実(かなや・たくみ=写真左)と抜きつ、抜かれつしてきた賞金レースも、いよいよここから本格化する。
現在1位を走る中島啓太(なかじま・けいた)。
「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」でプロ通算2勝目を飾り、賞金1位に返り咲いたところでお盆休みに突入していた。
この2週間、ほぼ毎日欠かさなかったというトレーニングと練習は、午前中のうちにちゃちゃっと済ませ、「午後は親戚で集まってバーベキューをしたり」と、家族の時間でリフレッシュ。
もちろん、お墓参りも欠かさずに、ご先祖様にお願いしてきたのは、ずばり賞金王獲りだ。
「賞金ランキング1位というところを目指していけば、チャンスも少なからずあると思う」と、その先に見据えるのは、アマで出た昨年大会に続く、2度目のマスターズの出場だ。
脳裏には昨年、賞金王に就いた比嘉一貴(ひが・かずき)の例がある。
「マスターズに出たいなって思った時に、比嘉さんが去年、賞金王を取られてすごい活躍されて、招待状が来たことを思い出しました。世界ランキング的には可能性が低いので、そのくらいの活躍をしないと来年のマスターズは出られない。自分も賞金王になって、招待が来たら幸せだな」と、この夏休みの間に青写真を描いてきた。
ゴルフ×音楽をコンセプトにした本大会では、スタート時に選手のリクエスト曲を流してもらえる。
第二希望まで提出でき、中島がオーダーしたのは、第二が大ファンの菅野投手(読売巨人軍)の入場曲で、第一希望がサンボマスターさんの「できっこないをやらなくちゃ」。
「聴いていて、歌詞がいいな」とお気に入りの勝ちウタが、まさに今の賞金1位の思いを代弁する。
現在、世界ランキング128位は、松山英樹(37位)に続く日本勢の2番目。
「もしかしたら、パリ五輪もあるかもしれないので、意識しながら頑張りたい」と、後半戦に向けて何かと気合いが入った。