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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2023

45歳が単独4位で舌なめずり。谷原秀人「僕はこっそり」史上2人目の大会3連覇も飄々と

賞金1位~3位のV争いにひたひたと忍び寄るのは4年連続15回の最多出場を誇る45歳。

谷原秀人(たにはら・ひでと)が2日目の「66」で、中島と金谷と蟬川に続く通算6アンダーで、単独4位に浮上した。


ひたひたと・・・


スコアカードは4バーディと、ボギーは0個。
でも「ひどかったですね。スコア以外は」と、内容には満足しないが、偉業の楽しみは、しっかりと週末に残した。


9番では、フェアウェイから打った2打目が左奥に飛んだ。
窮地のアプローチは、またギリギリグリーンに乗せられずにカラーで止まってしまった。

「セカンドをあそこに打った時点でボギーでいいや、と覚悟した」と、急傾斜の“パット”は6メートルもあったが、辛くもセーブ。
コースを知り尽くしたベテランの凄みを見せた。


16番では8メートルものバーディトライを決めるなど、難グリーンでツアー随一のパット巧者も発揮。

ギャラリーを沸かせた。


2010年から続けた藤田寛之以来となる、大会2人目の3連覇の偉業へ。

でも、意気込みより先に出たのは「上の3人が今年の1位、2位、3位ですからね。それが優勝争いをしているだけでも面白いでしょ」と、高見の見物を決め込むつもり。


「僕はこっそりついていければいいな」という他人事(ひとごと)ぶりが、プレーオフで当時ハタチの長野泰雅(ながの・たいが)を破っ66月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」や、今季2勝目の「ANAオープン」の時にも似て、かえって恐い。


この日1日に、「アレ」に決まったという今年の「新語・流行語大賞」について「ひき肉です、じゃないの?!」と、即座に中学生YouTuberのモノマネをしてみせ、「ああ、うちの息子が言ってるだけかあ・・・」と、破顔一笑。

「でもちゃんと若者の流行も知ってるでしょ?」と、どや顔を作り「ひき肉・・・」で、急に思い出したみたいに「イイニクの日(11月29日)に、いい肉食べたよ。美味かった」と、ペロリと舌なめずりしていた。