開幕前のグリーンは硬くて、速くて、とても難しく感じていたが、「きょうは雨で止まってくれたので助かりました」と、恵みを生かして、後半の2番の6メートルから4メートル→1メートル→7メートルも沈めてさみだれの連続バーディ。
大会特別協賛の「サトウ食品」とサポート契約を結んだのは、選手会主催の本大会が立ち上がった一昨年にツアー初優勝を飾り、初代覇者に就いたすぐあと。
だが、ホストプロ2年目の今季序盤は改良を始めたスイングが定まりきれず、棄権2回も含めて出場9回中決勝進出はわずか3回。
「ほぼほぼ、予選落ち。まだ70万円ほどしか稼げていない。大丈夫じゃなかった…」。
心痛を支えてくれたのが佐藤元・同社社長と、その息子さんの大裕さんで、「僕がインスタにストーリーを上げると必ずいいねを押してくださる。あったかい方。ほんとにだいぶ心配かけたので…。初日にこういうスコアを出せて、少しは安心してもらえたかな?」と、安堵が増す。
ようやく今季3回目の予選突破を果たした先週からタッグを組む出口(いでぐち)さんも、サトウ食品の契約キャディだ。
チャン・キムなど、賞金王を支えた経験もあり、「すごく心強い。“チームサトウ食品”で頑張っています」と、Wホストも絶好調。
一昨年のV時に副賞でいただいた「サトウのごはん10年分=4000食」は、母校の東北福祉大に寄贈した。
「今年も勝てたら贈ろうと思いますけど、今の4年生はかぶってないので誰も知らない。届けても、誰ってなるかな…?」と、まじめに考えこんだが、ツアー覇者のOBを知らないゴルフ部員などいないはず。
「今週は選手会の主催ですし、ホストプロとして大会を盛り上げたい気持ちもある。スコアでも、ゴルフ以外のことでも頑張れたら。それが一番恩返しになりますね」。
このまま一昨年ぶりの大会2勝目ならなおよい。