JGTO発足年の2000年に初開催し、3回目の2003年から茨城県の宍戸ヒルズカントリークラブに会場が定着してから今年記念の20回目。
日本タイトルを争うトーナメントとしては、これほど長く同一会場で開催を続けている大会はほかにない。
コースと、地元の笠間市のみなさんへの長きわたるサポートに心より感謝し、JGTOから謝意をしたためた記念の盾を寄贈。
最終日に青木功・会長から、大会特別協賛社の森ビル株式会社の特任執行役員で、森ビルゴルフリゾート株式会社の多田野敬・代表取締役社長と、笠間市の山口伸樹・市長に贈呈した。
スタッフや関係者にとっても、今年はとりわけ忘れられない年になった。
2005年に、近隣の友部町と岩間町が笠間市と合併した2005年から、大会のタイアップイベントとして行われてきた土曜日のお祭りをグレードアップ。
地元グルメと市内のプロスポーツチームや全団体を、トーナメント会場隣の東コースに招聘し、食べて、見て、遊べる体験型の「かさまスポーツ&フードフェス」として開催。
お祭りだけで、動員数3200人を記録した。
発案と実行を牽引したのが、林祐樹・森ビルゴルフリゾート株式会社 取締役営業推進部部長だ。
「わたくしどもは街町作りをする会社。そこは常に着眼として、大切にしています」という林さんが、コロナの5類感染症への移行に合わせて「この3年で離れていた人と人とのつながりを、トーナメントを通して取り戻せたら」と、計画にのり出した。
20回にわたり本大会を開催してきたここ笠間市は、ゴルフの初心者用具で競うスナッグゴルフの聖地ともいわれるが、ほかにも3人制バスケットの「茨城バックボーン」と、野球の「茨城アストロプラネッツ」とプロチームだけでも2団体も。
そのほかにも、スケートボードや競技サイクルのBMX、ボルタリングなど、知る人ぞ知る競技の愛好団体に溢れていることに林さんは着眼。
「ゴルフトーナメントの会場で、笠間にあるいろいろなスポーツを全部堪能してもらえる。みなさんと見て、挑戦して楽しめるようなお祭りにしたい」と、準備に奔走してきた。
笠間市の全面協力を得て、市内の全住戸と保育園、幼稚園と小学校にチラシを配布するなどお祭りの事前PRにもつとめたことで、開催前から大きな反響を呼び、当日は各スポーツを楽しむたくさんの子どもたちと親御さんの笑顔で溢れた。
そしてクライマックスの花火には、林さんも感動。
林さんが誘致した水戸市の「野村花火工業」さんは、内閣総理大臣賞を20回も受賞している有数の花火職人だ。
林さんも、大勢に紛れて宍戸の夜空を彩る750発の花火を見上げた。
その壮大さと美しさは、林さんの想像さえはるかに越えた。
「20年ものおつきあいを続けていただいているJGTOさんはじめ、DSE(※大会運営社のダンロップスポーツエンタープライズ)さんや、関係者のみなさんと同じものを見て、同じ感動を分かち合えたのはこの上ない喜びでした」と、林さん。
記念開催を終えてみて、改めて思うことは「やっぱり笠間って、スポーツや文化に溢れていて、凄く素敵な場所だということ。地元に根ざしていくことで、ゴルフトーナメントももっともっと大きくなっていける。可能性は無限大ですね」。
重責を終えてすぐ、林さんはさらにその先の未来を見ていた。