3日目インコースの裏街道からやってきた。
プロ2季目の平田憲聖(ひらた・けんせい)が、雨中でベストスコアの「63」をマーク。
通算9アンダーで、首位と4差に詰め寄った。
初日は「パットが入らない。一筋違う」と、バーディなしの2ボギー。99位と大きく出遅れた。
2日目から「アドレス時に右肩が下がらないように」と修正し、48位でギリ予選通過を果たすと、「今日は雨で遅くなったグリーンと、打ち方を変えたパットがハマってくれた」と、この日は後半アウトでパット数「11」を記録。
あっという間に初優勝も狙える位置まで持ってきた。
地元、大阪府吹田市出身。
7歳からゴルフを始め、会場の泉ヶ丘カントリークラブ(堺市)は、大阪学院大学付属高校時に練習させていただく対価で、ディボット跡をただひたすら埋めて歩く“目土ラウンド”に通った馴染みのコースだ。
大阪学院大学3年の一昨年は、QTサードを突破してプロ転向を決意。同大学で、在学したまま活躍する学生プロ第一号となった。
本大会は、初出場の2017年から3年連続で出場し、すべて予選を通過するなど、思い入れの地元大会。
「会場に来てくださる方や、応援メッセージもたくさんいただいている。結果で応えたい」と、気合いが入る。
また、デビュー初日に首位発進した宇喜多飛翔(うきた・つばさ)は平田と同ルートで昨年、在学のままプロ転向した大学後輩。
「学生のときからずっと彼を見てきて、実力は知っている。特に驚かなかった」と負けじと3日目の猛追で、同順位に追いつき「プロの先輩として、カッコいいところを見せられたら」。
先駆者の威厳は譲れない。