上から読んでも下から読んでも「冗談みたい」(ご本人)なお名前の豊島豊(とよしま・ゆたか)さんは、昨年の日本ミッドアマで連覇を達成し、本大会は2年連続4度目の出場。
「せっかく1枠いただいたので。なんとか結果を」と、予選2日間を5オーバーでまとめて、カットラインの59位タイで自身大会初の予選を突破。
「僕はそんなに飛ぶわけじゃないので。大それたことは考えず、マネジメントに徹して。ひょっとしたら、難しいセッティングのほうが、まだ有利なのかな??」と、ちょっぴり自負がのぞいた。
ゴルフを始めたのは15歳のとき。
「高校の途中から競技を始めましたけど、親は熱心ではなかったし、今のジュニア出身の子たちとは違って、日本学生も1回も行ってません」と、プロの額賀や杉山らを輩出した中央学院大学でもレギュラーとは無縁のまま卒業。
「上手くなかったし、なんの戦歴もなく、特に目標もなく、サラリーマンをやりながら、25歳から社会人ゴルフをやりはじめて、初めて日本アマに出たのは28歳のとき」と練習も、働きながら合間を見つけてやっとの状況。
それでも、日本一を賭けた決勝の舞台でやれることを証明した。
先週は、女子ツアーの「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」でJLPGAの塩谷育代プロと共に、コースセッティングディレクターとして日曜まで従事し、月曜朝イチの飛行機で、大阪・茨木へ。
そこから球を打ち始めて調整し、初日から難コースと格闘してきた。
「昨日、一昨日がお山のピーク」と、豊島さん。
「今日から下ってます。かなりお疲れモード。明日の目標は完走ですね」と、笑った。