プロ3年目。中国名だが、むしろ中国語はほぼ話せない。
神奈川県出身の25歳。
呉司聡（ご・しそう）が、西と東コースでパターを使い分けて2日目の東コースで「63」。

通算9アンダーで、初日の52位から5位タイに急上昇した。

今大会のためだけに作成した新パターを投入したのは、コウライグリーンの西を回った前日初日。

「西はかなりクセあるよ」と、教えてくれたのは、お互い米留学時から仲の良い大西魁斗（おおにし・かいと）だ。

「芝がガビガビしているから。特にショートパットのときに影響されやすい。メーカーさんに頼んで、2週前に西用につくってもらった」というパターは、東で使ったエースよりもロフトが1度立っており、芝目を気にせずストロークができたという。

ご両親は中国出身だが、呉は日本で生まれ、栃木の作新学院高校1年9月に父親のすすめで単身、米国留学するまで日本で過ごし、初挑戦のプロアマ形式戦も日本語で談笑。

「試合でアマの方と回るなんてめったにない。飛距離の違いなど、間近でお見せできるなんてすごくよい機会」と、積極プレーを心がけ、ラウンド中もグータッチで称え合うなど、連帯感を演出した。

サウスカロライナのIJGAゴルフアカデミーで3年学び、東テネシー州立大に進学すると、NCAAで個人優勝3回。
20年は全米アマに出場し、21年には全米学生選抜のオールアメリカンにも選出された。

同時期のメンバーには米ツアーで活躍するマシュー・ウルフやホアキン・ニーマンらがおり、刺激には事欠かなかった。
ちなみに、同い年の大西は前年度の全米選抜メンバーだったそうだが当時の留学仲間として今も交流が続いており、今年は米二部ツアーで奮闘する大西を仰ぐ。

「今年、目標のシード権が取れるように。できるだけ早く優勝し、自分もいずれはカイトみたいにアメリカで」と、夢を描いた。

• 呉 司聡