通算13アンダーまで伸ばして、午前終了時点で暫定トップに立ったが、「終われば多分、抜かれています。大事なのは、今週も最終日最終組に入ること」と、相変わらずクールだった。
先々週の「ミズノオープン」で同学年の平田憲聖(ひらた・けんせい)とのプレーオフに敗れて、先週の「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」では、金谷拓実(かなや・たくみ)に2差惜敗。
プロ初優勝を逃した。
激動の2週間の中でも強烈に残っているのは、金谷がV争い時に見せた凄み。
先週最終日にも「本当にボールに魂がこもってるんじゃないか」と、プレー後に改めて畏れた難関17番のピンそばバーディもさることながら、しぶとくパーセーブを続けた序盤戦。
「金谷さんは、けっこうガッツポーズとかする人だと思うのですが、あのときはまったく表情を変えなかった。それが凄い不気味で・・・。一緒に戦っているほうからしたら、一番怖い相手」。
今も残像は強烈だ。
その手強さは、アマのナショナルチーム時代から嫌というほど知っている。
でも「自分も、回りのスコアを把握しながら今週も優勝争いしたい」と、のまれない。
「もちろん、勝ちたいとは考えますけど。まずは最終日最終組に入ることが大事。そこに入っておけば、3打差でもあってないようなもの」。
しっかりと、雪辱のチャンスを作って決勝へ。
昨秋にプロ転向した中島にとって、障害を持つ人をポジティブに表現した「チャレンジド」がタイトルにつく本大会は、開催2回目の今年が初出場だ。
水曜日には、チャレンジドの方々と回るプロアマ戦にも参加し、下肢機能障害の金永大さんと、左足1本の73歳、浅野芳夫さんとプレーし、「とにかくゴルフが好きで、上手くなりたいと思う向上心がすごい。あともう何ヤード伸ばしたい、とか仰っていて、凄くいいなと思ったし、とにかく本当に楽しく回れました」と、改めて振り返った中島。
チャレンジドな1日を、胸に焼き付け今週もV争いに挑む。