まず午前組の額賀辰徳が９バーディ、１ボギーの８アンダー63をマークして飛び出した。

「ゴルフの内容的には全然ですよ」と自身のゴルフの今の状態には満足していない様子で、今日はたまたまと言った感じ。

「今日はよかったんですが、ここ２週間くらいはゴルフの状態が良くなくて、毎日試行錯誤しながらです。ただ、昨日コースで少しこんな感じかな？というのができて、それが今日のスコアにつながっているのかと思います。ゴルフは答えが無いスポーツで、なかなか立て直すのにも時間がかかっちゃうスポーツです。それをずっとやり続けているわけです（笑）」。

今年は体調も万全で、自分自身に期待できる要素は十分にあったものの、優勝を匂わすところまでは行けていない。好不調の波がある点はまだまだ本人が納得できていない部分だが、ハマったときの爆発力が強力だけに、今週はその可能性が十分にある。

この日も攻めた方がいいだろうなと思うホールで、冷静に刻みを選択して成功させるなど、コースマネージメントも秀逸。久々の優勝に向けて、明日の2日目も期待が高まる。

額賀と並び８アンダーで首位タイに立ったのは午後スタートの原敏之だ。この日はノーボギーで８つのバーディを積み重ねた。

「今日は期待以上にショートゲームが良くて、８つのバーディの内、５つは１mくらいでした。それ以外にも１ピンから５mくらいのバーディパットをいくつか打てているので、そういう意味では自分に期待が持てるラウンドだったと思います」。

昨シーズンはABEMAツアーでトップ10フィニッシュが４回。その内２回が２位という成績を残したが、レギュラーツアーでは予選通過をなかなか果たすことができず、ある意味で苦しいシーズンになった。そんな状況から脱しようとのぞんだ今季だったがABEMAツアーではここまで３戦で全て予選落ち。思うようなゴルフができずにいたが、ようやく光明が差し始めたようだ。

「先週、先々週とやっとレギュラーで予選を通れたので、ちょっと自分の中でモヤモヤしていたパッティングに関しても、フィッティングに行くなどして、今の自分を知ることができたのは大きかったと思います」。

この日の８アンダーという数字は素直に自信になると原。ただ、急に出たスコアなだけにまだ信じられない部分もあり、その確認の意味でも明日のセカンドラウンドは誰よりも原が楽しみにしている。