Tournament article

Novil Cup 2023

杉原大河が地元徳島で悲願のプロ初V!

首位タイからスタートした杉原大河。気合十分でスタートした直後の1番ホールでバンカーからのサードショットを直接カップインさせた。このイーグルで一気に勢いに乗った。

 

杉原は1イーグル、7バーディ、2ボギーの65をマークし、この日のベストスコアを叩き出した。全く隙が無い盤石のゴルフに見えたが、同じ最終組のチン グシンが粘り強くいいプレーをしていたことが逆に集中力を高める要素になった。

初めての最終日最終組だったが不思議と緊張はなかったと振り返る。それは自分がやるべきことをやるだけだと心から思えていたからだ。

「昨晩もぐっすり眠れましたし、今日は自分が伸ばせば勝てると思ってプレーするだけでした。こういう言い方をすると生意気に聞こえるかもしれませんが、昔から優勝争いで緊張という経験があまりないんです。メンタルは弱い方だと思うんですけど、緊張じゃなくワクワする感じ。きっと勝負している感覚が好きなんだと思います」。

 

2019年にアマチュアとしてABEMAツアーで優勝。そのスケールの大きいゴルフに誰もがプロ転向後の活躍に期待をしたが、初優勝までこれだけの時間がかかるとは杉原自身も思っていなかっただろう。

「去年の前半戦もそうですが、なかなか上手くいかないことも多くて、本当に上手くいかないことだらけでした。心が折れそうになってゴルフに向いていないのかなと思うくらいの時もあったんですが、それでも、周りの人たちが支えてくださって。確かに気持ちがキツかった部分はありますが、練習はやめなかった。上手くいかないことの方が多いですけど、こういうたった一回の優勝のためにやっているので、それがやっとというか少しは報われたかなという気持ちです」。

 

地元徳島ということで両親を含めたくさんの知人が雨の中で応援に駆けつけた。それも杉原にとって大きな力となった。

「これだけ応援してもらったのは初めてだったので、力になりましたし、本当に嬉しいです」。

今週はマスターズウィークで、尊敬する先輩の松山英樹が奮闘している。わからないことがあると連絡をして聞いたりもするとのことだが、その松山からもまずは日本ツアーで頑張れと言われていた。そんな偉大な先輩の背中を追いかける一歩をやっと今週踏み出した。