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ファイナルQT 下関ゴールデンゴルフクラブ 2023

「ある意味スッキリしました」ファイナルQTは新生・小鯛のスタート地点

2017年から保持していたシード権を失った小鯛竜也の表情が晴れ晴れしているように見えた。

これまでもギリギリのポジションでシード権を確保したシーズンを何度か経験してきた小鯛だが、今回は惜しくも失うことになった。

「(シード落ちで)僕自身もどういう感じのメンタルになるのかなと思っていたんですが、意外にというか逆に肩の力がおりたような感じがしています。すぐに切り替えることができて、先週の火曜にもここに来て練習ラウンドをしていたので、気持ち的には切り替えて安定した感じでできるかなと思っています」。

今回のシード落ちで何年もシード権を守り続けることの難しさを改めて感じたと小鯛。シード権にしがみついてゴルフをやってきたことは事実だが、シード権だけを意識するゴルフに限界も感じていた。

「そこ(シード権)ばかりを意識したゴルフをしていても、結局そのレベルのゴルフしかできなくなってしまうので、仮にシード権を取り戻しても、また同じことを繰り返すだけなので。やっぱり出るからには優勝できる選手にならないと意味がないので、言葉は変ですけどスッキリした気持ちなんです」。

そんな心情になれたのはやるべきことがはっきりしたからに他ならない。勝てる選手になるために、今回のファイナルQTは絶好のスタート地点になる。

 

小鯛と同じくシード復権を狙う大岩龍一も心機一転ファイナルQTに挑む準備ができている。今季はシーズンはじめから膝の痛みに苦しみ、思うようなプレーができずにシードを陥落する結果になってしまった。ただ、そんな状況も受け入れることができているのは、小鯛同様やるべきことがはっきりしているからだ。

「自分的にはゴルフが成長していると確信しているので、ここにきても自分のゴルフを徹底して、まずは来年の出場権を取れるように4日間いいプレーをしたいです」。

 

また、昨年のファイナルQTで1位通過した篠優希も惜しくもシード獲得はならなかった。

「今年は22試合中14試合で予選通過して、賞金シードもあと100万円くらいだったので悔しいですけど、自分自身はレベルアップしているので、またツアーに戻りたいと思います」。

 

それぞれの思いを胸に明日は1番ティに立つはず。今年最後の戦いがどういう結末になるのか、注目したい。