序盤で惜しいチャンスをいくつか逃し、やっと6番から連続バーディを獲れたと思ったが、チャンスホールの8番パー4で、ティショットをミスしてボギーを叩いた。
1アンダーと伸ばせずターンして、V争いから離れかけたところで、10番から4バーディで、また初Vの可能性を作り直せた。
14番では絶体絶命の深いラフからみごとな脱出を見せて、ガッツパーも拾った。
前回のV争いより評価できる部分はいくつもある。
でも、「終盤のティーショットの小さなミスとか、パットも最後打ち切れていないし、収穫50、反省50みたいな4日間」。
4日間通算21アンダーは、自己ベスト。
しかし、優勝した平田は通算25。
「平田のように6、7アンダー出していかないと、今の男子のレベルの高さには勝てないと痛感しました」と、省みる。
もちろんその平田も、たくさん悔しい思いを積み重ねて今の強さがある。
「こういう優勝争いを経験して平田も…」と、言いかけて、ふいに涙がこみあげた。
2016年のプロ転向を機に、越してきたここ兵庫県の神戸市で初優勝を挙げるのを目標にしていた。
沸きあがる思い。
懸命にこらえて言い直す。
「こういう優勝争いを経験して平田も優勝していると思うので。残り7試合あるので、またチャンスが来たら、頑張りたいと思います」と、声を震わせた。