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Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 2024

香妻陣一朗は1差首位も「LIVなら20位くらい」日本で目指すはVのみ

3日目のリーダーに、この日はまさかの結末が待っていた。


1差の通算16アンダーで単独首位に立った香妻陣一朗(こうづま・じんいちろう)が、プレー後に参加したアプローチコンテストではなんと“記録なし”を記録。


狙いは悪くなかったけれど…


「ちゃっくりしました」と、設定53ヤード向こうのピンを捉えることはおろか、グリーンにも届かず“バン入”。

手前のバンカーに打ち込み、地べたに手をついた。


優勝した石川ら、ほかの参加5人ともが2メートル前後に寄せる中、こともあろうに3日目のリーダーが、計測不能に陥った。

「みんな上手かったんでね。ひとりくらい入れとかないと!」と、強がった。

「明日に取っときました!」と、最終日にこそお楽しみを残してきた。


3日目の余興ではずっこけたが、本戦の試合運びは完璧だった。

序盤こそ、なかなかチャンスが決まらず苦しい時間も過ごしたが、7番の連続バーディから始めて後半も15、16番と、18番も手前カラーから寄せワンの連続バーディ締め。

17番では5メートルのスライスラインも読み切った。

ボギーなしの「66」をマークして、1差の単独トップに躍り出た。


昨年12月の予選会を突破して参戦する「LIVゴルフ」は3日間競技だ。

主戦場ではこの時点でV決定だが、「いやいや、リブだったらいま20位くらいです」と、本人は即効で首を振る。

「きょうと同じくらいのゴルフができても向こうでは勝てない。前半伸ばせなかったときも、キャディとこれじゃ30位くらいだね、と」。

日本に帰っても、物差しは「LIVゴルフ」にある。



発足の22年に3試合に出場した際に飛距離の差を痛感し、今季はオフに鍛えなおして10ヤードの飛距離アップに成功したが、今季4戦目の日本ツアーでなら効果を実感できても向こうでは、ついていくので精いっぱい。


現在ポイントランキングで45位は、来季の出場権にはギリギリの位置という。

上位24位のシード権獲得と共に、日本ツアーの居場所も確保しておかなければならない。


今週火曜日の深夜に戻ったばかりで毎晩、必ず深夜1時に目が覚める。

寝不足に、猛暑も重なり、けっして万全ではないと思うがたまの帰国で目指すのは、ただ優勝のみと、たくましい。


1差2位で追われる南アのノリスは「LIVゴルフ」が発足した22年に共に参戦し、ノリスも「リブで陣一朗と仲良くなった。すごくいいヤツで、明日もおしゃべりしながら楽しくできると思う」と、話している。


「ノリスはヨーロッパツアーでも勝っていますし、日本でも一つ頭が抜けた存在」と、相手に不足はない。

「世界で通用する選手と思いますし、そういう選手と優勝争いできるのは楽しみ。お互いにどこまで行けるのか、争っていければいいなと思います」。

2年ぶりの通算3勝目をかけて“LIV対決”も受けて立つ。

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