「全英オープン」の予選会を兼ねた本大会の開幕に合わせて、主催の英国ゴルフ協会「R&A」の責任者を会場のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部に迎えて公式会見が行われた。
年ごとに会場を変える今年の「全英オープン(7月18日ー21日)」は、スコットランド南西部の「ロイヤルトゥルーン」が舞台だ。
1878年創設の同コースで、1923年に最初に大会が行われてから今年は9度目の開催を数える。
名物ホールのひとつが123ヤードの8番パー3で、切手の上にボールを乗せるほど難しい、という畏怖をこめて「郵便切手」の異名を取り、1973年大会では当時71歳の歴代覇者ジーン・サラゼンがホールインワンを達成したことでも知られる。
また11番はほかのメジャー大会の中でももっとも難しいホールのひとつに数えられ、鉄道路線がホール全体の右手側を走っている。
2004年大会では日本ツアーを主戦場にしていたトッド・ハミルトン(米)が優勝を飾った。
R&Aチェアマンのジョン・クラーク氏の説明によると、ステンソンがミケルソンとの死闘を制した前回の2016年大会から、9ホールでティーイングエリアに改修が施され、全体で195ヤード伸びて総距離は7385ヤードに。
またバンカーの新設や、グリーンの改良などさらに難易度を高めて選手を迎え入れる。
なお、昨年まで「ミズノオープン」の上位4人が得られた出場枠は、今年3人に。
また、昨年の賞金ランキング上位者や、対象試合でカウントする「日本予選ランキング」など、日本ツアー全体で大幅に出場可能なカテゴリーが減った理由について、「より世界的なレベルに上げるため、ほかの場所に枠を移しました」と、説明したのはディレクターのドミニク・ウォール氏。
ただ「毎年、出場資格は変更している。来年はまた変わるかもしれない」と、示唆した。
今年は松山英樹をはじめ、久常涼(ひさつね・りょう)や星野陸也(ほしの・りくや)、中島啓太(なかじま・けいた)ら、海外ツアーで顕著な結果を残した若手がすでに出場権を取得している。
また、前年の「日本オープン」覇者の資格は継続され、昨年覇者の岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)も権利を得た。
ほかのJGTO選手としては、昨年の「ワールドシティ選手権」(アジアンツアー)で2位タイに入り資格を得ていたものの、白血病を発症したため出場できなかったニュージーランドのヘンドリーに公傷制度が適用され、改めて今年の出場権が付与されている。