5年シードや優勝賞金ももちろんそう。
ほかにも欧州・DPワールドツアー「BMW International Open」や、指定大会のPGAツアーの出場権など海外にも通じる。
森ビル特別賞やNHK賞、茨城県知事賞・笠間市長賞など、家族にも喜んでもらえる副賞がてんこもりだ。
攻略欲を掻き立てる難コースを歩き切ったその先には、いよいよ栄光の18番ホールが待つ。
巨大なVIPスタンドがぐるりと囲むグリーンは壮観だが、選手にとってはその圧迫感こそ最後の大きなプレッシャーにもなりうる。
そして、その真ん中に鎮座するのは神々しいばかりのターゲット。
V副賞の「BMW i5 M60 xDrive ツーリング」である。
「車が大好き」という新人の岡田晃平(おかだ・こうへい)にとっては、モチベーションのなにものでもない。
実は、いま転戦に使用している車は、マイカーではないそうだ。
「稼いで買うのが社会人」と、購入を目指すが、プロ初年度を戦う今季、これまで4戦で予選通過を続けるが獲得賞金はまだ400万円ほど。
経費等を差し引けば、まだまだ手が届かない。
「欲しいですね」と、おのずと高ぶる。
本大会は東北福祉大4年の昨年、ワールドランク100位内の資格で初出場し、15位の成績を残しており「例年よりラフが浅い」などと、より攻撃ゴルフを引き出すセッティングの意図も、しっかり意図している。
先週の「ミズノオープン」でパターのシャフトが曲がっていることに気づいて修理してから、パットの調子が日に日に好調。
難コースで大きな武器になっている。
先月の「関西オープン」最終日に誕生日が重なった大学の恩師・阿部監督に、初Vをささげるつもりが8位に終わった。
「結果で恩返しがしたい。遅れた勝利を届けられたら」。
最終日を1差の4位から出る。
22歳112日目の逆転優勝なら、2012年に22歳222日で最年少Vを飾った大学先輩・藤本佳則の記録を更新する。