Tournament article

JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI 2024

2022年覇者の髙宮千聖が狙うこの地からの再スタート

2年前に今大会で優勝を飾ったのはが、まだアマチュアだった髙宮千聖だ。当時、福井工業大学の2年生だった髙宮は、そのままプロ転向を宣言。昨シーズンは、優勝の勢いに乗り成績を残したかったが、思い通りにはいかなかった。

 

「昨年はシーズンを通してパッティングに悩み、途中イップスのような感じにもなってしまって。苦しいシーズンでした。ただ、秋頃から以前使っていたパターに戻してからは少しずつ感覚が良くなり始めて。また、オフにもトレーニングをしっかり行い、飛距離もドライバーからアイアンまで全てのクラブで10から15ヤードほど伸びたんです。今年は推薦で出場させてもらうことになりましたが、ある意味で地元でもあるので、ここで優勝をしっかり意識したプレーをしたいと思っています」。

 

プロ転向後も大学には在籍しており、今年は4年生になる。パッティングから始まった不調は、他のショットにも影響を及ぼし、精神的に追い込まれたこともあったと昨年を振り返る。ただ、オフに小田孔明の合宿に参加し、そこでかけられた言葉で何かが吹っ切れた。

「昨年も参加させてもらったんですが、今年も合宿に参加し、その中で技術的なことは問題ないから、あとは自分を信じてコツコツやっていくしかないんだということを言われました」。

調子の良し悪しは、プロであれば誰にでもあることで、そこにどう向き合うかが長くツアーで戦っていくためには重要だと小田は言いたかったのかもしれない。上手くいかなくなると、どうしても自分を否定してしまいがちだが、おそらく昨年の髙宮もそういった葛藤を繰り返していたに違いない。

小田の励ましに報いるためにも、思い出の地での復活を目指す。