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アイフルカップ 1999

秘密は“岩木山”にあり!!/高見和宏

この日、ノーボギーの8アンダー、64。「どうなっちゃたの」と本人も首をかしげる快進撃は、「パットにつきた」(高見)。
 とにかく入れまくった。
 12番ショートで、2段グリーンの右8メートルにつけ「どうやって、2パットで行こうか」という難しいラインを沈めてバーディを奪うと、進撃ははじまった。
 16番ミドルでは5メートル。18番ミドルでは3メートル半、と「5メートル以内は一発もはずさなかったよ」と、ハーフターンしてからも、勢いは止まらない。
 1番(ロング)ではイーグルパットの8メートルがカップをなめ、2番ショートは左1メートル、3番ロングは、4メートル。「ぜ〜んぶ、入っちゃうんだもん」と思わず高見自身も悲鳴をあげるほどだ。
 ちょうど、真南に、コースを眺め下ろすようにそびえた岩木山。
 標高1625キロメートルのこの山に沿った芝目を頼りに、ラインを読みきったのが、功を奏した。
 「この大会の前に何回かまわったとき、キャディさんが言っていた“岩木山からの芝目があるよ”っていう言葉を信じてプレーしたんだ。きょうは岩木山方向が、すこしガスって、山の所在地がわかりにくいホールもあったけど、練習ラウンドのとき、メジャードメモにラインを書きこんでおいたのを頼りに打った。これがよかったんだね」
 神がかり的なスコアは、自然の法則に敬意を払ったからこそ? 高見和宏のはなし「夏泊ゴルフリンクスであった、日本プロでもいい成績を残しているから、青森は縁起のいいところなのかな。
 1月、トレーニング中に左足首の靭帯を切ってしまったんです。手術が必要だと言われたくらいだったんですが、無理していて今度は関節炎になってしまった。しばらくクラブが振れなかったからね。
 月曜日に子供とプールにいって、25メートルを20往復。ようやく体もできてきて、リハビリの効果がでてきたみたいだ。
 もっとも朝、おきたときはまだ痛みがあるけどね。薬塗って、抑えてる状態だよ。
 明日もあまり深く考えないで、すんなり回れればいいな」