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住友VISA太平洋マスターズ 1999
初日、首位タイにつけた加瀬秀樹が一方的にライバル視する人物
加瀬が『負けたくない人』とはいつも行動を共にし、気心知れた仲の後輩・宮瀬博文のこと。この日、加瀬は宮瀬の後続組でまわって「負けたくない人が前にいてすごく励みになりました。きょうはいい目標が前にあった」と発奮。66でまわり、首位発進した。
もっとも、前の“後輩”を意識しすぎて、それが仇になる場面も。
8番、410ヤードのパー4。前組の宮瀬が、ティショットを左に曲げたのをみてとって、「オレはぜったいに左に打たない!」心に銘じて打った第1打は、同じく左へ ―。宮瀬と同じくボギーを叩いてしまった。ホールアウト後、思わず「あれはお前のせいだぞお〜!」と、宮瀬をにらみつけ、一応、先輩の威厳を示して見せた。
先週のアコムインターナショナル最終日は3位に入って「今週は、そのまま良い流れで入ってこれた。特にパットがいいね」と上昇気流に乗っている。
一方的に加瀬にライバル視された宮瀬も、負けてはいない。
「加瀬さんのスコアがスコアボードに載ったのをみて、励みになりました」。
15番、378ヤードのパー4。残り130ヤードの第2打を、ピッチングウェッヂでそのまま放りこんで、鮮やかにチップインイーグル。9月のジュンクラシックから、スタンスをクローズに変えたパッティングも好調で、最終9番ホールはピン奥7メートルをしっかり沈めてバーディで締めくくり、加瀬とともに首位スタートした。
ともかく、きょうのところは引き分けた2人。3日後には、どちらに軍配があがっているだろう。