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カシオワールドオープン 1999

首位タイで決勝ラウンド進出、尾崎直道が賞金王への道をひた走る

「きょうも風はかなりあったけど、毎年ここは同じような風が吹くから、風の向きは体が覚えている。持つクラブに悩むことはなかったね。きのう(初日)は後半のあがりがよくなかったから、それを取り返すつもりでやったから。
 2番で2メートルを入れてバーディ、3番と5番、12番では3メートル。
 13番は1,5メートルくらいだったかな。15番は10メートル! ここはグリーン奥のかけあがったようなところのラフに落ちてピンチだったんだけど、パターで打ったらチップインで入っちゃった。入ってなかったら、ワンピン(約3メートル)以上オーバーするような勢いで入っちゃった。
 最後の18番も、ピン(手前)まで15メートルを入れてイーグル取っちゃった。この2つはできすぎだね。

 (上位の)プレッシャーがない位置でのパットは得意なんだ。きょうは静かに、クールに務められたって感じ。気持ちは、体に現れるからね。 優勝争いでのプレー、特にパットのときは非常に心に圧迫感があって、「嫌だな」と思ったときから、体にそういう感じが入ってくる。パーパットのときには特にそんな感じになる。 でもきょうは1アンダー、31位からのスタートで、出遅れたというのと、上位も見えてこないという気持ちで、どっしりとプレーできた。平常心、思いきりのよさ、余裕、これらのバランスが非常にいい状態だったんだね。
 米ツアーでは、こんなふうにプレーできたことはなかった気がする。
 いつも何か浮ついていたり、ビビっていたり、ストレスがたまって、よそよそしいプレーになっていた。もしかしたら、オレも、メンタル面が弱いのかな。

  最終戦の沖縄オープンまで出場したいとは思っている。賞金王を狙っていきたいから。来週の日本シリーズで誰か勝つと、(優勝賞金)3000万円。あっという間に抜かれてしまうから(現在、尾崎は賞金ランク1位で128,121,795円=海外メジャー賞金、ワールドツアー獲得賞金加算、2位の丸山と18,643,895万円差)。かなり疲れているし、年齢のこともあるし(43歳)。体はつらいけれど、賞金王に向かってトライする姿を、ファンにアピールしていきたいと思うから。
 今週は月曜日から3日間点滴を打ったことがかなり効いているね。明日からはまたさらに体調がよくなると思うし、そうなるとまた集中力も増す。
 優勝争いしながらきょうのような(パットの)ストロークができるようにすることを、いま自分は模索中なんです。  

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