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住建産業オープン広島 2000
毎朝、スタート前に全ホールで計測されるグリーンの速さ(スティンプ)と硬さ(コンパクション)
毎朝、スタート前に全ホールで計測されるグリーンの速さ(スティンプ)と硬さ(コンパクション)。
速さを計測するには、スティンプメーターと呼ぶ1本の鉄の棒と、ボール数個を使って行われる。
まず、スティンプメーターのほぼ先端部分につけられたくぼみ部分にボールを乗せて、自然にボールが落ちるにまかせ、乗せた側をゆっくりと上げていく(=写真右)。そして、スティンプメーターの先端から、ボールが転った距離までの長さ(フィート換算、1フィート=約30センチ)を測ると、その日のグリーンの速さが分かるしくみ。この数値が長いほど速く、短いほど遅いということになる。
ちなみに、この機械は、発案者のスティンプ氏の名を取って、名づけられたということだ。
一方、硬さを計るには、コンパクション(=写真左)と呼ばれる道具を使う。これは、中にバネが入っており、錐状に尖った先端部分をグリーンに刺し込んでいくと、このバネが縮んでメモリを指し示す。このバネが縮まなかった場合ほど硬く(=数値は高く)、縮むほど柔らかい(=同低い)グリーンということになる。
スティンプ、コンパクションとも、ひとつのグリーンにつき3、4回測定を繰り返した上で、その平均値を出すことになっている。
スティンプ、コンパクションの数値は季節、天候によって大きく左右される。湿気の多い梅雨時期や、夏は暑さで芝が弱ってどうしても数値は低くなるが、空気が乾燥する秋から初冬にかけて、セッティング次第ではかなり硬く、速いグリーンを作ることができる。
実際に、昨シーズン11月のフィリップモリスや住友VISA太平洋マスターズ、ダンロップフェニックス、カシオワールドなどでは、スティンプ12フィート以上を記録、コンパクションは13〜14を記録している。
通常、一般のアマチュアがまわっているコースの速さ、硬さともに8フィートから9フィートくらい。
ちなみに、マスターズトーナメントが行われる米ジョージア州オーガスタナショナルGCは、速さ硬さとも13から14にセッティングされているといわれる。