Tournament article
NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2000
「5連続ボギーはよくするけど、5連続バーディははじめてです」
「ゴルフ人生、記憶にありません」
京都出身の上出裕也が、9番から5連続バーディを奪って、通算5アンダー、10位タイに浮上して「5連続バーディははじめて。5連続ボギーはよくするけどね」と笑った。
前半の7番でティショットを右のOBゾーンに打ちこみロストボール。ダブルボギーとして嫌なムードが漂ったが、開き直って迎えた9番。4メートルのバーディチャンスを沈めると、快進撃ははじまった。
折り返しの10番、11番ではピン2メートルにつけてバーディ。12番では8メートル、13番では1メートルと、次々決めてあっという間に5バーディ。スコアボードを駆け上がった。
だが、好スコアのわりに本人の表情は冴えない。
「だってやってても、面白くないんですもん」
原因は、JGTO TPCイーヤマカップのときに痛めた古傷の親指痛。
「今も腫れ上がってて1日痛みを持たせるのがやっと。後半になるにつれ痛みは増してくるし、親指にシャフトがしっかりと乗せられないんです。飛距離はあきらかに落ちているし、みんなが攻めるホールでも、僕は刻んだり、そういう姑息なプレーしかできない。それに、痛い位置がころころ変わるもんで痛みのない箇所を捜しながらのラウンドになってしまって、やっててつまらないんです」と、口を尖らせた。
さらに、「こんな状態だから、いずれ(スコアを)叩くことは目に見えている。今日のスコアにも調子に乗っていられない。欲はかかないで、明日以降も地道にいきたい」と上出。残り2日間は痛みとの戦いでもある。