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住友VISA太平洋マスターズ 2000

▼ トピックス 「オリンピックの田島さんじゃないけど“めっちゃ悔しい〜”」

「今ショットの調子はあまり良くない」という宮本は、1ショットごとに、素振りを繰り返しながらのラウンド。
宮本勝昌は記録更新を取り逃がしガックリ

 スタートから、課題だったパットが冴えた。
 1番で4メートルのパーパットをセーブすると、3番ではグリーン右手前からの第3打を 2メートルに寄せて、バーディ。このあと5番で奥11メートルの長いパットを沈めるなど、5ホール連続のバーディを決めて一挙に首位に踊り出た。

 「今、ゴルフの状態は決して良くない。だから、良く言えばスマートに、悪く言えば消極的に…、ピンが左に切ってあれば右1ピンに、右に切ってあれば左1ピンにつける、無理してピンを狙わずに、状態にあったゴルフをしようと思った。そしたら、たまたなどのホールも4、5メートル範囲について、スコアがまとまったんです」(宮本)

 16番で、奥エッジから7メートルをパターで沈め、この日9つ目のバーディを奪った瞬間は、僕、その時点でもう、笑ってましたよ」。
 そのまま9アンダーで上がれば、師匠の芹澤信雄が90年大会のときに記録したコースレコード64を更新する。「14番でバーディ取ったときから、そのことが頭にあったんです」残るは、難関の17番パー3と18番パー5。飛ばし屋の宮本にとって、最終ホールは願ってもないチャンスだ。
 「もうその時点で、最後は2つで乗せて10アンダーなんて、すごい!なんて思ってた。でも、ゴルフは最後まで何があるかわからない。ちょっと喜ぶのが、早かったみたいです(笑)」

 自然と、ショットに力が入った。
 17番は、4番アイアンのテショットを左に曲げて、アプローチでOK距離に寄せるヒヤヒヤのパーセーブ。

 18番のティショットも左の林へ。カート道からのリカバリーショットは、「横にも出せるのに、もう木と木の間を通して前に出すことしか考えてない」。ダフって木に激突。第3打目は出すだけ。ダボも覚悟した残り110ヤードの第5打をピン右横80センチに寄せてボギーに収めることができたが、記録更新ならず。「オリンピックの田島さんじゃないけど、“めっちゃ悔しい〜!!”」
とはいえ、早くも6打差でダントツ首位の座に居座って、「今日は今週分の運を使い果たした感じ。残り2日が怖いです」と宮本。
 「大事なのは明日から。明日は、実力でアンダーパー、最終的には20アンダーくらいを目標に。チャンスは必ずモノにしたい」と、新記録を逃したことはひとまず忘れ、決勝ラウンドにむけて気合を入れなおしていた。

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