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住友VISA太平洋マスターズ 2000

「最高の舞台をこの日のために用意するために…」

太平洋クラブスーパーインテンデント・日比野忠行さん
御殿場コースグリーンキーパー・斉藤利幸さん

 雄大な富士のふもとに展開される「太平洋クラブ御殿場コース」は、日本ゴルフ場設計家協会初代会長の加藤俊輔氏の代表で、林、池、バンカーが巧みにレイアウトされた戦略性の高いコース。
 加えて、コーススタッフが手塩にかけて整えたフェアウェーやグリーンコンデイションはいつも高い評価を受け、毎年シーズン終了後にツアープレーヤーズクラブが行っているアンケートで、9年連続の『ベストトーナメントNO.1』に輝いているほど。

 その立役者、太平洋クラブスーパーインテンデント・日比野忠行さん(写真左)と、御殿場コースグリーンキーパー・斉藤利幸さん(写真右)に、今年のコースコンディションについて聞いてみた。

 「今年の御殿場は、ほんとうに難しいです(笑)。
 コース改造で距離を延長したのですが、特にあがりの16番、17番。
 今回、改造した8ホールの中でプラス36ヤードといちばん距離が長くなった17番パー3 は、昨年よりおそらく、2番手以上大きなクラブを持たないといけないでしょう。かわりに、グリーンの形状は確かに若干、易しくはしたのですが、ピン位置が真中より手前に切られると、やはり非常に難しいと思います。
 16番は風が吹けば2オンが狙いづらい。この2ホールはゲームの終盤、プレッシャーのかかる場面で、おそらく最大の難関になってくるでしょう。
 あと、3番パー5や8番パー4も距離が30ヤード近く伸びて、非常にタフなコースになっています。
 見ているほうは面白いかもしれませんが、選手にとっては最後まで気の抜けない、頭の痛いコースに変貌していると思います。

 毎年、幸いにも高い評価を頂いているグリーンは、今年は天候不純のせいで、大変苦労させられました。また、今月1日、2日は両日で300ミリを超える雨が降り、グリーンも影響を受けました。ようやく今週に入って落ち着いてきて、なんとか硬さ、速さとも例年並みに仕上げることができましたが、気が気じゃありませんでしたね。
 選手が最高のプレーを見せるのが仕事なら、私どもは、選手が思う存分も戦える、最高の舞台を作り上げることが仕事。
 そして、会場に訪れてくださったファンのみなさんのお仕事は、最高の舞台で戦う選手を、大きな拍手や歓声で、さらに盛り上げていただくこと(笑)。
 ひとつの力だけでは、大会を盛り上げることはできないのです。
 この太平洋マスターズを最高の大会にするために、ファンのみなさまにもお手伝いをしていただきたいと思っています」
 太平洋クラブスーパーインテンデント・日比野忠行さん&御殿場コースグリーンキーパー・斉藤利幸さん