Tournament article
ゴルフ日本シリーズJTカップ 2000
「今週も、感動を与えたい」
これまでの優勝は、単に「おめでとう」という言葉だけだったのが、今回は「ジャンボさんの追い上げを振り切った今回の勝ち方には感動した」といったものが多く、改めて良いプレーをして勝てたことへの喜びにひたるとともに、ツアープレーヤーは、ブラウン管を通して、ファンに感動を与えるプレーをすることが使命なんだ、と痛感ています。
今週もこの日本シリーズという、限られた者だけにチャンスが与えられるビッグタイトルを必死になって狙い、ファンに感動を与えたい。
もちろん、これは僕だけの問題ではなく、他の選手にも言えること。ここに出場しているみんなが、目の色を変え最終日まで僅差で優勝を狙っていく姿を、ファンの方がにお見せすることがどれだけ大事なことか…先週の優勝で身にしみているんです。
僕は自分だけの力で、こうしてゴルフがやれているとは思わない。
家族、スタッフ、ファンに支えられ、こうして球を打っています。
昨日は、僕が大学時代にお世話になった練習場の経営者、田辺嘉一さんの墓前に優勝報告に行ってきました。
先週の最終日、羽田空港に着くと、女房と子供が花束を持って出迎えてくれて、子供たちが「パパが私のパパで、よかった」って言ってくれたんです。本当に涙が出るほど嬉しかった。今週は、久しぶりに妻もコースに来てくれます。『あなたが勝つまで、応援には行かないわ』ってずっと言ってたんです。先週の優勝で、ようやくホッとさせることができたんですよね…。
僕は、そんな彼らに支えられながら、ただ、球を打っていくしかないんだ、と実感しています。
今週も、真剣勝負をお見せします。優勝したあとの試合は、予選落ちしたくないっていうのがあるんですけど、この大会は予選落ちなし…(笑)その分、プレッシャーもなく、思いきってやれると思いますからね」