Tournament article
ダンロップフェニックス 2001
「最後はキレイな勝ち方じゃなかったけど・・・」
振り出した雨が、タッチを狂わせたのか。
「・・・う〜ん・・・。僕自身、何が起きたのか、わからなかったよ」
17番パー3。
フロント9では、5メートル以上のパーパットをはずさず、6メートル以上のバーディパットを面白いように沈めて4連続バーディも奪い、一時は2位と7打差の、独走態勢に入ったデュバルが、この1ホールに限っては、まるで別人のようだった。
最初のぼり、最後に下る右手前11メートルのバーディパットは、1回目のヒットで2メートルショート。2回目の下りのフックラインは、ボール1個分カップをそれて、1メートルオーバー。返しも入らず、まさかの4パットでダブルボギー・・・。
「ミス、ミス、ミス、ミス!! ・・・最初のパットがいけなかった。あれは、4メートルくらい、オーバーするつもりで打たなくちゃいけないライン。それを、あんなにもショートさせるなんてね。4回目でやっと入ったときは、なんだか、嬉しかったよ」苦笑いで、屈辱の17番ホールを振り返った。
このミスパットで、手嶋に並ばれプレーオフ。ドラマティックな展開で、最後の最後にファンをハラハラさせたが、「まあ・・・ゴルフって、そういうものじゃない?」と涼しい顔。
プレーオフ1ホール目に、右バンカーからの第3打を、ピン真下にピッタリ寄せて、あっさりと手嶋を退けるあたりは、やはり、世界ランク3位の貫禄か。
「最後はあんまりきれいな勝ち方じゃなかったけど、今週の目標だった優勝が果たせて、今はVERY HAPPYだね(笑)」
これで、98年の欧州ツアー『ランコムトロフィー』以来、海外ツアーでの2度目の優勝に、「今日は、特別な1日だった」とデュバルは満足そうに振り返った。
「だって、自分の国以外のツアーで勝つって、本当に、すごいことだと思ってるから」
「米ツアーと同じように、日本のファンの前でも、良いプレーを見せることは僕にとって大切なことなんだ」というデュバル。タイガーとペアを組む次週のワールドカップでも、ベストプレーを披露することを、約束してくれた。