Tournament article
サン・クロレラ クラシック 2001
「良いものは、なんでも真似するもんですね」
友利勝良は今季、人の真似をして調子を崩していたが、その友利と同じ3アンダー、首位位タイで並ぶ菊池純は、人マネで調子を取り戻した。
「ショットは最高、でも、パットが最悪で…。今年の春先は、もうどうしようもないほど、ひどかったんです」と話す。
ショットの好調さのおかげで、パーオン率は満足いくもの数値だった。だが、それをグリーン上で生かせない。
「寄せると、当然、入れたくなるでしょう? でも、入らない…。余計に気持ちが焦りましたね」
手をこまねいた菊池は、先輩のプレーヤーに教えを請うほかにも、自分なりに、他の選手のパットをこっそりと観察して、研究を重ねるようになった。
特に参考になったのが、佐藤信人のパッティングスタイルだ。
練習グリーンで、右手を引き気味にアドレスして、ラインを出している佐藤にヒントを得た。
「佐藤さんのパットを見ていて、それまでの自分は、アドレスで、かなりハンドファーストになっていたことに気づいたんです。すぐに真似をして、少し大げさに右側に構えて、スタンスもいつもより、少し狭くしてみたらすごく良くなって、ボギーも減ってきました。やっぱり、良いものはなんでも真似するもんです(笑)」
所属先のニッソーCC(茨城県)は、会場の札幌ベイGCのように、「いつも強い風が吹くコース」。というわけで、強風下のコントロールショットも、菊池にはお手のモノだそうだ。
ショットとパットが噛み合って、「今日はマジ、会心。明日からが楽しみになってきました」と、好発進に頬を緩ませた。