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ダイヤモンドカップトーナメント 2002

< 大会のみどころ >横島由一JGTO競技運営ディレクター

 今週のツアーディレクターを務めるのは、今大会の歴代チャンピオン(76年、当時の名称は『ダンロップトーナメント』)でもある横島由一だ。
 通算11勝、ツアー6勝の横島が、新たな人生を踏み出したのは、2000年のこと。競技生活から身を引き、ジャパンゴルフツアーの協力競技委員として活躍したあと、今年から、JGTOのコースセッティングディレクターに就任。エキサイティングなトーナメント作りに力を注いでいる。
 今回は、初のディレクター業務で、開催を直前に控え、「トーナメントのときと同じくらい、痺れていますよ(笑)」と横島。また、今大会が、ツアー初優勝だっただけに、「非常に感慨深い」と、セッティングにも、特に熱が入る。

★ 横島由一の大会みどころ
 「ここ狭山ゴルフ・クラブで、トーナメントを開催するのは、開場以来、初めてのことです。伝統の名門コースが、いよいよ、ゴルフファンのみなさまの前で、ベールを脱ぎます。

 全体的にフラットな地形に、自然につけられたアンジュレーション。手作りの風合いを残すコースは、一見、易しく見えるかもしれませんが、松林でセパレートされた各ホールは、実際にティグラウンドに立つと視野が狭く、随所にワナが、隠されています。
 練習ラウンドでは、ドライバーで思い切って打てたティショットも、本戦に入ると、ミスがミスを呼び、日を追うごとにコースの恐ろしさが見え、選手たちは、ピンポイントに攻める重要性を、痛感させられることでしょう。
 特にクライマックスのあがり3ホールは、みどころいっぱいです。
 ピンの位置によって、220〜230ヤードになる16番パー3は、ティグラウンドからグリーン右奥を見ると、一見、受けているように感じられるのですが、実際に、行ってみると、奥方向へと下っています。
 距離だけあわせてデッドに突っ込むと奥のバンカー、逆に、練習ラウンドでそのワナを見極めた選手が、手前から攻めようとすれば大きくショート。いずれにせよリスクを伴い、パーセーブも難しいのです。

 この16番で、ピンチを切り抜けたら次の17番パー5は、うって変わってフェアウェーが広く、大胆に攻められるホール。ぜひ、ここでバーディを取って、さらに次の“魔の18番ホール”に進みたいところです。
 この469ヤードのパー4は、フェアウェー全体が馬の背になっていて、全体の幅としては25ヤードあるのですが、そのうち、フラットな部分はわずか10ヤードほどしかなく、右サイドに落とせば、スライスボールが要求され、フェアウェーからでも、ピンを狙うのは、至難の技です。
 この18番に象徴されるように、狭山ゴルフ・クラブは正確なショットが、要求されるコースです。その中で、選手たちが、いかにコースを攻略し、頂点に立っていくのか、ファンのみなさまにはぜひ、会場に実際に足を運んでいただき、その過程を目の当たりにしていただきたいと思います。

 コース近辺は、常に東京より2、3度気温が低いため若干、芝の成長が遅く、現在、ラフの長さは50ミリ。当初の予定より、若干、短いのですが、そのほかの点では、どこをとっても申し分ない仕上がりとなりました。それもすべては、コース管理のみなさまのご尽力があったからこそ。この場をお借りして、心から、感謝申し上げたいと思います。

 私は、この大会の前身、『ダンロップトーナメント』で初優勝を飾りました。私の人生を変える大きなきっかけとなった、思い出深いトーナメントです。
 そんな大会を、今度は、裏方として支えられるなんて、本当に感慨深い。私は、このトーナメントをきっかけにして、選手として、一流と呼ばれるまでに、成長させてもらいました。
 現役時代に培ってきたことを、新しい仕事にも最大限に生かし、また今大会をきっかけに、今度は、裏方として、“一流”に成長していけたら、と思っています。
 今後とも、どうかよろしくお願いいたします」

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