Tournament article
アイフルカップ 2002
「また、挑戦したいと思ってる」
今季、出場11試合中、予選通過は2回だけ。
ゴルフの調子は、けして悪くない。だが、スコアに結びつかない。
「良いショットはしてるのに。パットさえ入ってくれれば、という感じやった」
これまで、どうしても決められなかった5〜6メートルのミドルパット。
それが、この日は、面白いように決まった。
出だしの10番で、2メートルの下りスライスを入れて、感触をつかんだ。
「これまで、ただ漠然とした雑な打ち方になっていたんと違うか…」
何かを、大きく変えたわけではない。
「体で感じる部分を大事に」、時間をかけてラインを読み、丁寧なストロークを、心がけただけだったが、これが、久々の好発進を実現させた。
16番で6メートル、17番では1メートルのいずれも軽いフックライン。
後半の1番では5メートル、3番では、7メートルが決まった。
ショットは相変わらず好調で、ティショットで、フェアウェーを外したのは2回だけ。
そのうちの1ホール、最終9番は「フェウウェーは外したけど、バーディは取れたからね」
8メートルのバーディパットも逃さず決めて、6位タイ。
夢がある。
一昨年前、Qスクールから挑戦した米シニアツアー。
あのときは、「これまで、経験したこともなかった」ような不調に陥り、シード権が、取れなかった。
「手も腕も、動かそうと思えば思うほど、力が入って動かない…。あんなに苦労したのに、それでもまた挑戦したいと思ってるんや」と、苦笑いで山本は打ちあけた。
先週、須貝昇が全英シニアオープンで優勝。
海老原清治は、今季の欧州シニアツアーで2勝をあげている。海外シニアツアーでのライバルたちの活躍が、再び、山本の闘志をかきたてている。
「オレだって向こうにいけば、飛距離もそんなに負けてないし、ちょっと頑張れば、トップ20内でやれると、思ってるから」
日本で、9年ぶりの優勝をあげ、再挑戦への契機づけとしたいところだ。