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ダイドードリンコ静岡オープン 2002

「ついゴミを拾っちゃったりして」4位タイの久保勝美

 首位と1打差の4位タイで初日をスタートしたにもかかわらず、今週の目標は、「あくまでも予選通過。…だって今日のスコアはきっとまぐれだし、明日落ちたら、また土日に働かなくちゃあ、ならないからね」といって笑うのは、ツアー12年目の久保勝美。
 今季ファイナルQTランクの資格で出場。生涯獲得賞金68万8866円の39歳は、普段は、所属コースの高根CC(埼玉県)で働くキャディマスター。予選落ちした週末は、ゴルフ場業務にいそしむ。
 このオフも、自分のゴルフより優先したのは、キャディさんたちの教育業務だった。
 「週に2回のラウンドは、キャディさんと一緒。カートの押し方とか、教えながら回るんですよ。だから、自分のプレーどころじゃない。というか、プレーに集中しちゃうと、ちゃんと教えてあげられないでしょう?」
 そんな調子で仕事に追われ、今季使うクラブの調整も、開幕までに間に合わず、先週の会場で、現地調達をしたほど。
 20種類のクラブを試打して選び出した数本に、さらに改良を加えながら、今週『これは』と思える道具にめぐりあえた。
 テイラーメイドの300シリーズ。
 「昨日(水曜日)バッグに入れたばかりなので、まだ打ってないさらのクラブも入ってるんですけど(苦笑)、強い風でも、低く強い球が出る、今週の会場に、ぴったりのクラブが、手に入りました」オフの調整不足を道具で補い、7バーディ1ボギーの66。

 スコアがよければ余裕もできる。この日は、試合中にも、つい普段のクセがでた。
 「ついてくれたハウスキャディさんに、仕事についていろいろ教えてあげたり、自分でもティグラウンドのゴミをつい拾っちゃったり…。まあそれも、調子がよかったからこそですね」と、久保は照れ笑いしきりだった。

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