Tournament article
ジョージア東海クラシック 2002
「僕は次元が、違うから」
「今季一の難セッティング」と選手たちが口を揃えた今年の三好で、谷口自身も、幾度もピンチを迎えていた。
だが、自ら「僕もゴルフがうまくなったなあ」と、評価できるほどに、今週の谷口は、ミスへの対処が抜群だった。
140ミリまで成長したラフからのリカバリーには、「今週、ちょっとしたヒントを得て」スピンコントロールを効かせつつ、しっかりと距離感を出すアイアンショットを体得。
12番では、左ラフからの第2打をひっかけて林に打ち込むミスも、グリーン奥から10ヤードの第5打を、直接放りこんでガッツポーズを作るしぶとさは、今季これまでパーセーブ率1位の、真骨頂だ。
敗れた川原の、「曲がってもパーを拾う、谷口さんの集中力はすごい」とのコメントを伝え聞くなり平然とした顔で、
「僕は、他の人とは次元が違うから」と、言ってのけた。
どんな場面でもピクリとも動じない高い集中力は、「普段の私生活から、養っている」と、谷口はいう。
「練習も、トレーニングも遊びも日常のことも、試合と同じ集中力で、夢中で取り組むんです。それが、いざって時に生きてくる。だから僕は強い」
バーディパットはもちろん、難しいパーセーブパットを決めても、同じように派手にこぶしを突き上げるポーズは、それだけ、どんな1打にも全力をかけているという、あかしにほかならない。